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6500万年にわずか1秒の誤差、光格子時計の精度を実証
August 9, 2011, 東京--情報通信研究機構(NICT)と東京大学(東大)は、それぞれが独自に開発を行ってきた「光格子時計」を60kmの光ファイバ(NICT―本郷キャンパス)で結び、双方の時計で生成される周波数の比較実験を行った。
その結果、これらの光格子時計が6500万年に1秒の精度で一致した時を刻むことを確認し、光格子時計により、16桁に到達する高い精度が実現できることを世界で初めて実証した。 同時に、これら2地点における標高差56mに起因する一般相対論的重力シフトをリアルタイムで検出した。
NICTは、次世代周波数標準として注目される「光格子時計」と「超高精度光ファイバ周波数伝送システム」を独自に開発して、NICTの「光格子時計」と24km離れた(光ファイバ長60km)東大の「光格子時計」との周波数比較実験を行った。その結果、56mの標高差による一般相対論的重力シフトをリアルタイムに検出し、その影響等を補正することで双方の時計が16桁(6500万年に1秒)の精度で一致することを確認した。これは、異なる機関が離れた地点で独自に開発した光原子時計が、16桁の精度で一致することを世界で初めて実測した事例であり、光周波数標準の研究開発におけるマイルストーンとなる。また、このことにより、日本発のアイディアである光格子時計について、その周波数標準としての普遍性と日本の技術開発力を立証し、同時に、現在実現可能なほぼ最高精度の周波数標準を遠隔地に向けて品質劣化させることなく伝送する技術を確立した。
今回の成果により、日本で考案された光格子時計を用いて、国際基準としての1秒を再定義することが、一段と現実味を帯びてくる。さらに、今後、精度がもう一桁向上すると、周波数差から重力ポテンシャルの情報を得て、地下資源探索等に用いるなど地球科学や他の分野での応用にも供することができる。また、開発した周波数伝送技術によってNICTが生成・維持する多様な時刻・周波数標準を遠隔地に光ファイバで供給すれば、生産・研究現場の精密機器に用いられている基準周波数をいつでも、ごく短時間に校正できるようになる。
この成果は、応用物理学会英文速報誌「Applied Physics Express」に8月4日(木)オンライン公開された。
その結果、これらの光格子時計が6500万年に1秒の精度で一致した時を刻むことを確認し、光格子時計により、16桁に到達する高い精度が実現できることを世界で初めて実証した。 同時に、これら2地点における標高差56mに起因する一般相対論的重力シフトをリアルタイムで検出した。
NICTは、次世代周波数標準として注目される「光格子時計」と「超高精度光ファイバ周波数伝送システム」を独自に開発して、NICTの「光格子時計」と24km離れた(光ファイバ長60km)東大の「光格子時計」との周波数比較実験を行った。その結果、56mの標高差による一般相対論的重力シフトをリアルタイムに検出し、その影響等を補正することで双方の時計が16桁(6500万年に1秒)の精度で一致することを確認した。これは、異なる機関が離れた地点で独自に開発した光原子時計が、16桁の精度で一致することを世界で初めて実測した事例であり、光周波数標準の研究開発におけるマイルストーンとなる。また、このことにより、日本発のアイディアである光格子時計について、その周波数標準としての普遍性と日本の技術開発力を立証し、同時に、現在実現可能なほぼ最高精度の周波数標準を遠隔地に向けて品質劣化させることなく伝送する技術を確立した。
今回の成果により、日本で考案された光格子時計を用いて、国際基準としての1秒を再定義することが、一段と現実味を帯びてくる。さらに、今後、精度がもう一桁向上すると、周波数差から重力ポテンシャルの情報を得て、地下資源探索等に用いるなど地球科学や他の分野での応用にも供することができる。また、開発した周波数伝送技術によってNICTが生成・維持する多様な時刻・周波数標準を遠隔地に光ファイバで供給すれば、生産・研究現場の精密機器に用いられている基準周波数をいつでも、ごく短時間に校正できるようになる。
この成果は、応用物理学会英文速報誌「Applied Physics Express」に8月4日(木)オンライン公開された。