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京速コンピュータ「京」(K Computer)が世界1位に

June 21, 2011, Hamburg/Tokyo--理化学研究所(理研)と富士通は、共同で開発中の京速コンピュータ「京(K Computer)」の性能で、第26回国際スーパーコンピューティング会議ISC'11(ドイツ・ハンブルク開催)にて発表された第37回TOP500リストにおいて、第1位を獲得した。
今回、TOP500リストに登録した「京」のシステムは、現在整備途中段階のもので、672筐体(CPU数68,544個)の構成。LINPACKベンチマークでは、世界最高性能の8.162PFlopsを達成し、TOP500リストの首位を獲得した。また、実行効率は93.0%と高水準の記録を達成した。
日本のスーパーコンピュータがTOP500リストで第1位となるのは、2004年6月以来のこととなる。
理研と富士通は共同で、文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」計画のもと、2012年11月の共用開始を目指し京速コンピュータ「京(けい)」の開発を進めている。「京」は、高性能・低消費電力CPUを搭載した800台以上の計算機筐体を超大規模接続が可能なネットワークで接続した構成をしており、先端技術を結集して高性能・高信頼を追求したコンピュータ。
今回、整備途中の段階でシステム性能を確認するために計測した「LINPACK」ベンチマーク・プログラムの処理性能を、世界のスーパーコンピュータをランク付けする第37回TOP500ランキングに登録した。このTOP500ランキングは1993年より開始されたもので、毎年2回、6月と11月に最新の順位が発表されている。
整備途上の「京」に搭載した68,544個のCPUを用いた部分システム(ピーク性能8.774PFlops)でLINPACKベンチマーク・プログラムを走らせ、世界最高性能の8.162PFlopsを達成し、TOP500リストの第1位を獲得した。また、世界トップクラスの大規模スーパーコンピュータとしては驚異的に高い実行効率 93.0%を達成している。「これは数万個におよぶCPUとそれらを相互に接続するインタコネクト、これらハードウェアの性能を極限まで引き出すソフトウェアの全ての技術が結び付いて実現できたもの」と富士通は説明している。
「京」は、2012年の完成時にはLINPACK性能で10PFlopsを目指しており、さまざまな計算科学の分野において広く利用されることで、世界最高水準の成果創出に貢献することが期待されている。プロセッサの研究、開発からシステムの設計、製造まで全て日本国内で完成させた純国産スーパーコンピュータである「京」の活用で、シミュレーション精度や解析計算速度が飛躍的に向上し、例えば、高効率な太陽光発電に資する新材料開発の加速、防災計画に資する精密な気象予測や地震・津波影響予測など、産業応用から国土・国民の安全に関わる幅広い分野において大きな貢献が期待される。
今回のTOP500では国別シェアで米国が51.20%(256)、中国12.40%(62)、ドイツ6.00%(30)、UK 5.40%(27)、日本5.20%(26)、フランス5.00%(25)。インタコネクトファミリではEthernet 46.60%(233)、InfiniBand 41.00%(205)。Ethernetは、まだギガビットEthernetが大部分で、10GbEは2.20%(11)、InfiniBandはQDRが14.00%(70)と高速化が目立つ。プロセッサファミリのシェアではIntel EM64T 76.20%(381)が圧倒的に高い。AMD x86_64は13.00%(65)。理研/富士通のコンピュータは、K computer, SPARC64 VIIIfx 2.0GHz, Tofu interconnect。

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