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ニューロテックのNT-501インプラントが網膜変性疾患患者の受光維持

April 25, 2011, Lincoln--ニューロテック(Neurotech Pharmaceuticals, Inc)は、同社製品候補 NT-501が、網膜色素変性症(RP)患者の錐体光受容体保護を統計的に実証したと発表した。
RPは、網膜の光受容細胞の進行性変性を起こす緩徐型疾患で、最終的には盲目になる。NT-501は眼内レンズで、毛様体神経栄養因子(CNTF)を分泌するように遺伝子操作されたヒト細胞で構成されている。CNFTは、死にかけている光受容体を救い保護することができる神経成長因子(NGF)。この研究では、画期的な診断技術である適応光学走査型レーザ検眼鏡検査法(AOSLO)を用いて、錐体光受容体の進行性変性率を画像化し計測した。AOSLOは、網膜変性検査の主要な障害を克服する、生体の錐体光受容体細胞およびその変性率を無侵襲で計測する。
将来を見据えた研究では、2人のRP患者とアッシャー症候群タイプ2(RPによる失明と両側聴力障害という特徴を持つ稀な遺伝病)患者1人を、ベースラインおよび移植後3、6、12、16ヶ月後にAOSLOを用いて診断した。検査対象の患者は、ニューロテック・フェーズ2 NT-501研究の早期RP患者から選んだ。各患者とも片眼はNT-501、もう片方は義眼。AOSLOは、各患者の網膜上のあらかじめ特定された数カ所で錐体密度と平均錐体間隔を計測することで光受容体の損失を定量評価し、すべてのデータポイントでの反復測定をまとめ、処置をした両眼の結果を比較した。NT-501処置をした目のいずれでも錐体間隔の増加、錐体密度の減少は観察されなかった。錐体間隔の増加と錐体密度の減少は、いずれも光受容体の損失を示す。また、この結果は、NT-501処置をした目の3例すべてが、義眼処置した目に対して、錐体光受容体の維持が統計的に大きかったことを実証した。錐体間隔の増加はNT-501処置をした目と比べて義眼処置の目の方が年に2.9%多い、また錐体密度は義眼処置の目の方が年に9.1%以上減少した。
この実験結果に関連してNeurotechのCEO、Ted Danse氏は、「網膜色素変性症、その他の網膜変性疾患に罹っている人にNT-501が有益であることをしめしている」とコメントしている。
(詳細は、www.neurotechusa.com)

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