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人工視覚用先端シリコン網膜開発SeeBetterプロジェクト

April 22, 2011, Leuven--最先端のフォトディテクタとパッケージング技術を用いたハイパフォーマンスシリコン網膜の設計、作製を目標とするヨーロッパプロジェクト、シーベター(SeeBetter)が今年初めに立ち上がった。
新しいセンサ、シリコン網膜とは、眼内埋込レンズではない。網膜機能を持たせたPDアレイ、人工視覚となりうるもので、産業的にも幅広いアプリケーションが期待されている。
従来のイメージセンサは、生物学的な網膜と比較すると、有限フレームレートで重複的に連続像を生成するという根本的な限界がある。対照的に、神経形態学的「シリコン網膜」視覚センサは、生物学的網膜の情報処理機能を模倣するものだ。これは、視覚的入力の際立った空間的時間的特徴を計算し、この情報をフレームのないデータ駆動非同期スパイク出力にエンコードすることによって行われる。
このシリコン網膜のアプリケーションの範囲は限られている。その理由は、量子効率が低いこと、同一チップで高品質の空間的時間的処理を統合することができないためだ。この技術課題に対するソリューションがあれば、革命的な人工視覚となりうる。それには、高速で低消費電力のセンサが必要であり、生物学的な優れた局所利得制御と時間的空間的処理ができなければならない。そのようなセンサができれば、直ちに産業界で幅広いアプリケーションが見つかり、将来の人工視覚器官のための技術ともなる。
SeeBetterは、優れた量子効率と生物学的網膜の優れた空間的時間的処理を持つ最先端のシリコン網膜を実現することで、これらの限界を克服することを目的としている。
プロジェクトの目標
・遺伝的、生理学的手法を用いることで網膜神経節細胞の6つの主要クラスの機能の役割を理解すること。
・生物学、マシンビジョン、将来の人工網膜器官という観点から、この理解を網膜視覚の数学的、計算的モデルに用いる。
・最初のハイパフォーマンスシリコン網膜を設計、作製する。これには、空間的時間的視覚処理のためにヘテロジニアスな特殊ピクセルアレイを用いる。
・これらのシリコン網膜と最適化されたフォトディテクタウエフアを統合。フォトディテクタは、最新の裏面照射、ハイブリッド技術を用いた高い量子効率のものとする。
IMECはこのプロジェクトに協力し、イメージセンサとハイブリッド技術で貢献する。IMECは、イメージングシステムのフォトディテクタ設計を担当。フォトディテクタの作製と、それをCMOSエレクトロニクスとハイブリッド化するのは、IMECの200mm製造ラインを用いる。
(詳細は、www.seebetter.eu)

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