Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

March 4, 2011, Orlando--ナノフォトニカ(NanoPhotonica)は、QLEDディスプレイブレイクスルー技術の開発を完了し、量産に向けて商品化する。
同社によると、S–QLED技術により、画像品質と消費電力が改善された。これは、先頃発表したOLEDディスプレイにより達成されたものであり、またコスト削減、寿命の改善にも従来のOLEDで達成できるよりも遙かに大きな成果が出ている。ナノフォトニカの材料と設計ソリューションは、スマートフォンからTVのような大型の機器まで幅広い範囲で経済性が実現できる。
ナノフォトニカは現在、ディスプレイメーカー数社と協働し、同社独自の技術をベースにした機器の商用化を目指している。
CEOのDr. Christopher Mortonによると、現在の電気製品のLCDディスプレイのほとんどは消費電力が大きく画像品質も十分でない。「新しいOLED技術で画像品質は改善されたが、製造コストが高く、歩留まりや寿命に限界があるので、値段が高くなり、小型機器以外では実現が難しい」と同氏はコメントしている。
ナノフォトニカのS–QLED技術を用いたディスプレイはOLEDよりも優れた画像技術を実現でき、消費電力は30％少なく、価格も75％下げられ、寿命は2倍延びる。この技術があらゆるサイズのディスプレイにも適用できるのは、真空蒸着を必要としない経済的なインクジェット印刷で製造できるからだ。
Morton氏は、ナノフォトニカのディスプレイ材料に対するアプローチ、設計、製造は画期的であると言う。「当社は、既存および新規のディスプレイパートナーとの協業を加速して、このQLED技術を早く市場に出したい。当社の材料は、ソーラ産業でも同様の前進を可能にするものであり、近々それについても発表する」と話している。