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玉川大学、Y-00「ランダム暗号性」の検証実験に成功

January 28, 2011, 東京--玉川大学学術研究所量子情報科学研究センター、二見史生准教授は、Y-00暗号プロトコル(光通信量子暗号)が強い安全性を実現する画期的な性質である「ランダム暗号性」の実験検証に成功した。
従来の一般的な暗号では暗号化された信号そのものを盗聴でき、そこから暗号化前の通信情報を解読される可能性がある。今回の実験により、Y-00 暗号プロトコルは暗号化された信号そのものを盗聴することができないことが検証され、その強い安全性を裏付ける現象を確認することができた。同実験評価によりY-00暗号プロトコルの実用化に向け大きく研究開発が前進した。
安全性の保証を定量的に保証できない数理暗号と異なり、玉川大学が研究開発を行っている Y-00 暗号プロトコルは安全性の定量化が可能とされる物理暗号。通常の暗号が"0"、"1"の 2 値信号を用いるのに対して、Y-00暗号プロトコルは多値の信号を用いる。一般に、暗号文を伝送する信号を正しく受信できなければ、情報の盗聴に繋がらない。物理暗号によるランダム暗号性は、鍵を有する正規受信者には暗号文を伝送している信号の正しいレベルを認識できるが、鍵を持たない盗聴者は正しい暗号信号レベルを識別できないという性質。ランダム暗号性は、Y-00暗号の安全性を保証する様々な性質の1つであり、そのランダム量は安全性評価の重要な指標の1つであることを同大は示している。
今回、玉川大学は、盗聴者が直接検波方式で、Y-00暗号プロトコル信号光(信号レベル数 4096値)の盗聴を試み、正しい信号レベルの識別ができないというランダム暗号性の実験検証に成功した。
この成果の詳細は2011年1月27日(木)、電子情報通信学会の光通信システム研究会において発表される。
題名:Y-00(光通信量子暗号)のランダム暗号としての性能評価実験

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