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大強度・フルコヒーレントの極端紫外レーザを実現

January 13, 2011, 播磨--理化学研究所と高輝度光科学研究センター(JASRI)が共同で組織する「X線自由電子レーザ計画合同推進本部(XFEL推進本部)」他の研究グループは共同で、極端紫外領域で高次高調波シード方式の自由電子レーザ(Free Electron Laser: FEL)の実現に成功した。  共同研究グループには、理研基幹研究所エクストリームフォトニクス研究グループ、東京大学、 独立行政法人原子力研究機構、慶應義塾大学、NTT物性科学基礎研究所、高エネルギー加速器研究機構、Synchrotron SOLEIL(フランス)が参加している。
これまで、短波長領域 (極端紫外光〜X線) におけるレーザ光源として、 2つの異なる方式が用いられてきた。 1つはFEL、 もう1つはレーザの高次高調波。 FELは、短波長領域で大強度を得ることができるが、 従来の方式 (自己増幅自発放射型: Self-Amplified Spontaneous Emission、 SASE) ではスペクトルのばらつきを抑制できない。 一方で、 高次高調波は、 スペクトルが完全に制御されたフルコヒーレント光を発生可能だが、 短波長領域の高強度化には限界がある。この2つの方式を組み合わせることにより、 高強度のフルコヒーレント光が得られることが知られていたが (シード型FEL)、 非常に難度の高い技術を組み合わせる必要があり、 短波長領域では世界で未だ実現されていなかった。
日本の拠点機関の技術力を結集することにより、世界で初めて、 極端紫外領域において高強度のフルコヒーレント光の発生に成功した。 XFEL推進本部が開発したXFELプロトタイプ (SCSS試験加速器) に対して、 エクストリームフォトニクス研究グループの高強度軟X線アト秒パルス研究チームが生成した世界最高の発生効率の高次高調波をシード光 (種光) として入射。 この結果、 高次高調波の理想的なスペクトル特性を維持したまま、 650倍の強度の増幅が確認された。
(詳細は、3 January 2011 / Vol. 19, No. 1 / OPTICS EXPRESS 317)

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