Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

November 8, 2010, ミュンヘン--アドバ(ADVA Optical Networking)は、同社のフラッグシップ製品超低遅延FSP 3000プラットフォームに新しい遅延最適化ラマンアンプ技術を発表した。これにより、主要な金融取引ルート、シカゴとニューヨーク、ロンドンとフランクフルト、ニューヨークとトロントなどの接続が高速化される。
　ラマン増幅の主な利点は、ネットワークにファイバを追加することなく増幅できる点にある。このため、全体のファイバパスが短縮され、遅延が少なくなる。
　この新しい増幅器は、後方励起と前方励起ラマン増幅技術を用いている。従来のネットワーク実装では、遅延の大きなEDFAsを用いて伝送前の光信号を増幅していた。また、後方励起ラマン技術で受信信号を増幅した。ADVAの新しいラマン技術は、利得とパワー制御の問題を克服してEDFA増幅の使用を排除した。伝送ファイバそのものの中で増幅するこの方法は、ネットワーク全体で必要となるアンプの台数を減らすので、ルートで必要となる中間サイトの数も最小限にできる。
　ADVAの低遅延販売・戦略担当ディレクタ、Brian Quigley氏は、同社が行ったトライアルの結果について、「この新しい超低遅延ラマンアンプを用いることでシステム遅延は、主要金融リンクで50％少なくなった」とコメントしている。