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トロント大学、無傷に近い外科手術を可能にするレーザ技術開発

November 2, 2010, トロント--トロント大学(University of Toronto)とthe Hospital for Sick Children(SickKids)病院の研究者は、新たなレーザ技術を開発した。この技術を用いると外科医はこれまでより正確に組織を切開でき、回復時間や手術後の傷を大幅に減らすことができる。
 同大学の化学・物理学部、オプティカルサイエンス研究所教授、Dwayne Miller氏は、「回復時間は傷の大きさによって決まる」と指摘する。「これまでよりも速く、生物組織の水分に、選択的にエネルギーを与える新たなレーザアプローチは、生体組織にとって最も優しい切開手法になる。」
 Miller氏とSickKidsの研究チームは、Picosecond IR Laser(PIRL)という新しい外科手術用レーザを、従来の医療用レーザやメスのような外科用器具と比較した。PIRLをネズミに用いた結果、微小の傷しか残らないことを確認した。この技術を用いて残った傷は、従来の方法による傷の幅の半分だった。PIRL手術では、傷の回復も速いようだった。
 レーザは精度がよいことで知られているが、医療器具として用いる際には限界があった。多くの場合レーザは、従来の外科用器具と比べて、組織の周辺に与えるダメージが多かったからだ。SickKidsの整形外科長、トロント大学整形外科教授、Dr. Benjamin Almanは、これまでのレーザ外科の問題を熱と衝撃波であると指摘する。「従来のレーザは、組織を焼いたが、PIRLは切開部分を素早く加熱する。組織を気化するので、細胞の破壊は少なくなる。」
 研究者たちは、この新しい技術を有望視しており、来年早々にも成人に対して臨床試験する。
(詳細、University of Toronto)

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