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Hibernia、大西洋海底ケーブル高速化計画

October 1, 2010, ダブリン--Hibernia Atlanticは、業界一の大西洋横断海底ケーブル建設計画を発表した。他の大西洋横断ケーブルよりもパスを直線にすることで、ニューヨークとロンドン間のリターンパス遅延を5ms(ミリ秒)短縮できると同社のネットワーク設計者は見込んでいる。
 現在の最小遅延大西洋横断ケーブル、グローバルクロシングのAC-1は、ニューヨークからイングランドの西端までの遅延が60.8ms。AC-1をロンドンに接続すると、さらに遅延が数ms増える。それに対して、Hiberniaの新しいプロジェクトエクスプレス(Project Express)ケーブルは、ニューヨークからロンドンまでの遅延が60ms以下になる見込みだ。
 世界の通信インフラ業界では、帯域購入者によっては、遅延が重要な要素になっている。テレジオグラフィ(TeleGeography)の調査VP、Tim Stronge氏は、「高速トレードに従事している金融機関は、スピード狂だ」とコメントしている。「2つのトレード拠点間の接続速度を数ms削ることで、年間数千万ドル稼げると主張している。だから、これらの金融機関は最速のパスに余分な金を払いたがるのだ」。Hiberniaは、Project Expressケーブルへのアクセスにプレミアムがつくことは間違いないと見ている。
 大西洋横断ケーブルは、2000年代初めに劇的な値崩れが生じ、通信業界の破産に影響を与えた。1998年から2001年の間に、オペレータは大西洋に7本の新規光海底ケーブルを敷設。この短期間の慢性的な過剰建設によって、オペレータは計画よりも遙かに急速に価格を下げざるを得なかった。生き残ったオペレータは、破産損金処理のためにさらに価格を下げた。2003年までに、大西洋横断帯域価格は、1997年の最初の価値の1%になってしまった。
 大西洋横断帯域価格は、世界最低価格にとどまっている。テレジオグラフィの価格データベースによると、ニューヨークとロンドン間の10Gbps波長の中間価格は月額約10500ドル。マイアミとブラジル間の同じ容量は、23万ドル。Hiberniaは、独自の低遅延パスを建設することで、コモディティ価格地獄から抜け出そうとしている。Stronge氏によると、最速接続に平均価格の何倍も支払うという、遅延に敏感な顧客もあると言う。
(詳細、www.telegeography.com)

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