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住友電工、近赤外光を用いた組成イメージングシステム本格販売開始

August 6, 2010, 東京--住友電気工業株式会社は、近赤外光を用いて薬品や食品の組成の違い、組成の濃度分布をリアルタイムに画像化する組成イメージングシステム「Compovision」の販売を、8月より本格的に開始した。
 住友電工が本格販売を開始する組成イメージングシステム「Compovision」は、光通信と同じ波長帯域である近赤外光を用いることで、これまでは判別できなかった組成の違いや組成の濃度分布をリアルタイムで画像化する検査システムで、近赤外光カメラと高速判定ソフトを用いた検出装置で構成される。
システムの特長。
(1)非破壊・非侵襲での測定が可能:  組成の違いや組成の濃度分布を分析する手法としては、赤外分光法などによるスペクトル分析が一般的だが、赤外分光法は非破壊での測定が難しいという課題があり、近赤外光による組成分析法が注目されている。近赤外光帯域には、水、脂質、タンパク質などの有機物の吸光スペクトルがあるため、生体や食品の組成分析が可能。さらに、近赤外光は生体や有機物を透過しやすいため、非破壊・非侵襲(前処理不要)での測定が可能となる。
(2)リアルタイムに画像化: 独自の高速スペクトル解析アルゴリズムを開発したことにより、近赤外光カメラで収集した全ての画素のデータにおいて、リアルタイムで近赤外光スペクトル解析による組成判定を行い、組成の違いや組成の濃度分布を画像化することが可能となった。
(3)広帯域波長測定: 量子井戸構造から成る近赤外光カメラ用センサ材料を新たに開発し、1000〜2350nmの幅広い波長領域での測定を可能とした。これにより、従来のシステムでは分からなかった詳細な成分の違いを高感度で検出することが可能になった。
想定されるCompovisionの用途として住友電工は、蛋白質変性(微生物汚染)、蛋白質変性(熱変性)、脂肪酸検査、水分検査、毛髪判定、錠剤成分判別などを挙げている。
(詳細は、www.sei.co.jp)

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