Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

July 26, 2010, London--Frost & Sullivanが発表した「水および排水のUV殺菌システム世界市場」によると、同市場は2008年、3億8830万ドルだったが、2015年には6億2980万ドルに達する。
　ニューヨーク、シンシナティ、パリ、ワシントンD.C.など、多くの主要都市はすでに水処理施設にUV殺菌システムを導入している。同様に、ヨーロッパの水浴および飲料水などの規制は、排水や水処理分野でUVシステム実装強化を強力に進めている。
　Frost & Sullivanのアナリスト、Karthikeyan Ravikumar氏によると、製造過程で高純度の水を使用する産業界ではUV殺菌システムは広く使用されている。薬品、ライフサイエンス、半導体など、非化学系の殺菌法を選好する産業分野で高純度の水、UV殺菌システムに対する需要が高まっている。
　UV殺菌システムは極めて利点が多いが、従来の塩素系の殺菌法に比べて投資コストが大きいため、価格志向市場ではUVの普及が遅れている。
　とは言え、コスト不均衡は逆転する可能性が出てきている。先進国の中には、排水施設からの塩素の排出量規制を導入するところが出てきているからだ。このため、排出前の水の脱塩素コストが付加的にかかることになる。これは塩素系殺菌コストが大幅に増加することを意味する。
　また、業界の一般的な傾向として、塩素系の殺菌システムを避ける動きが出てきている。塩素処理された水には、製造工程に影響を与えると考えられる残留化学物質があるかめ、産業プラントではより安全な殺菌法に目が向けられるようになってきている。