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バイオメディカルの研究者が創傷治癒予測機を開発

June 7, 2010, フィラデルフィア--ドレクセル大学(Drexel University)のバイオメディカル工学部サイエンス&ヘルスシステムの研究者が創傷下のヘモグロビンの酸素レベルを計測し、それを同じ患者の非創傷部と比較する試作機を開発した。ドレクセル大学医学部創傷診療所での研究により、酸素を含んだヘモグロビンの時間的変化が創傷治癒の指標になることが分かっていた。
 拡散近赤外分光器は、光吸収と散乱係数を計算することで細胞組織を非侵襲で分析できる。「診断の窓」は、650~900nmの近赤外波長にあり、ヘモグロビンの光吸収が低いため光が数センチの深さまでとどくので組織の光特性が分かる。酸素を多く含んだヘモグロビンと脱酸素ヘモグロビンの吸収スペクトラムが近赤外波長ではっきり分かり、適切な器具を用いてそれぞれの絶対的濃度を測定することができる。
 試作機は、開発されて数年にわたりテストを続けてきた。機器はPCのソフトウエアで制御する。診療所内で患者から患者へ迅速に移動可能。創傷範囲もしくはその周辺のどの部分でも計測でき、数秒で測定完了となる。計測後、ほぼ瞬時に計測結果がディスプレイに表示される。プロトタイプの改善も行われており、最終段階ではもっとコンパクトな可搬タイプになる予定。
 ドレクセル技術の利点としては、糖尿病や褥瘡の高速評価法、虚血症組織の数値評価、従来法に比べて少なくとも50%は早期に創傷治癒を予測できる(従来法では8週間以上かかる)などが挙げられる。

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