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NEC、非冷却2D THzアレイセンサ感度向上に成功
April 21, 2010, 東京--NECは、非破壊検査技術の一種であるテラヘルツ帯画像計測技術に関し、2次元テラヘルツ(2D THz)アレイセンサの感度を2〜4倍向上させることに成功した。
今回の感度向上は、情報通信研究機構(NICT)の委託研究「ICTによる安全・安心を実現するためのテラヘルツ波技術の研究開発」の成果。これは、昨年6月に開発した世界初の高感度実時間非冷却テラヘルツカメラの更なる性能向上に寄与し、テラヘルツ帯実時間画像計測による材料分析、工程管理、違法物検知など、各種応用の実現に向けた可能性が広がる。
NECは、感度向上を実現したセンサをテラヘルツカメラに搭載し、またロックインサーモ信号処理技術を新たに開発することにより、全体で10倍程度の感度向上を可能とするテラヘルツカメラの製品化を進めていく予定。
テラヘルツ波に隣接する赤外線領域では、入射赤外線による検出器の極僅かな温度上昇を電気信号に変換するボロメータ型の2次元アレイセンサが既に開発・製品化されており、テレビ画面のように実時間モニターが可能となっている。このようなボロメ−タ型の赤外線2次元アレイセンサ技術を元に、NECは2008年4月に高感度のボロメータ型非冷却2次元テラヘルツアレイセンサを、2009年6月には高感度実時間非冷却テラヘルツカメラを開発した。しかし、テラヘルツ波は大気に吸収されやすいため、更なる高感度化が技術課題となっていた。
今回、2008年に発表したボロメータ型非冷却2次元テラヘルツアレイセンサをベースに、アレイセンサ上に、検出したい波長の半分の間隔で誘電体カバー(今回Siカバー)を取り付けた。その結果、量子カスケードレーザ(QCL)からの波長97μmのテラヘルツ波をアレイセンサに照射すると、Siカバーがある領域の信号強度が無い領域に比べ2倍ほど高いことが分かった。試作した複数のアレイセンサを評価し、2〜4倍の感度向上が確認できた。NECは、「Siカバー、テラヘルツ吸収膜、完全反射膜の間で起きる干渉効果により、テラヘルツ吸収膜に今まで以上のテラヘルツ波が集中するため感度が向上した」と説明している。
今回の感度向上は、情報通信研究機構(NICT)の委託研究「ICTによる安全・安心を実現するためのテラヘルツ波技術の研究開発」の成果。これは、昨年6月に開発した世界初の高感度実時間非冷却テラヘルツカメラの更なる性能向上に寄与し、テラヘルツ帯実時間画像計測による材料分析、工程管理、違法物検知など、各種応用の実現に向けた可能性が広がる。
NECは、感度向上を実現したセンサをテラヘルツカメラに搭載し、またロックインサーモ信号処理技術を新たに開発することにより、全体で10倍程度の感度向上を可能とするテラヘルツカメラの製品化を進めていく予定。
テラヘルツ波に隣接する赤外線領域では、入射赤外線による検出器の極僅かな温度上昇を電気信号に変換するボロメータ型の2次元アレイセンサが既に開発・製品化されており、テレビ画面のように実時間モニターが可能となっている。このようなボロメ−タ型の赤外線2次元アレイセンサ技術を元に、NECは2008年4月に高感度のボロメータ型非冷却2次元テラヘルツアレイセンサを、2009年6月には高感度実時間非冷却テラヘルツカメラを開発した。しかし、テラヘルツ波は大気に吸収されやすいため、更なる高感度化が技術課題となっていた。
今回、2008年に発表したボロメータ型非冷却2次元テラヘルツアレイセンサをベースに、アレイセンサ上に、検出したい波長の半分の間隔で誘電体カバー(今回Siカバー)を取り付けた。その結果、量子カスケードレーザ(QCL)からの波長97μmのテラヘルツ波をアレイセンサに照射すると、Siカバーがある領域の信号強度が無い領域に比べ2倍ほど高いことが分かった。試作した複数のアレイセンサを評価し、2〜4倍の感度向上が確認できた。NECは、「Siカバー、テラヘルツ吸収膜、完全反射膜の間で起きる干渉効果により、テラヘルツ吸収膜に今まで以上のテラヘルツ波が集中するため感度が向上した」と説明している。