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グリーンレーザデバイス市場、2016年には5億ドル

April 16, 2010, リヨン--Yole Developpementは、プロジェクションアプリケーション用グリーンレーザデバイスの市場と技術調査結果を発表した。
 このレポートで同社は、ピコプロジェクタがグリーンレーザ市場を牽引すると説明している。この新しい市場では、広い色域で飽和度の高い色が出せることからレーザが理想的な光源となる。Yole Developpementによると、グリーンレーザ市場は2016年に5億ドル、4500万個を超える規模になる。
 現在、グリーンレーザ市場は、医療から軍用まで、多くのニッチアプリケーションに分かれている。これらのアプリケーションは固体レーザもしくは、ごく最近では半導体レーザと非線形結晶(SHG)の組み合わせで対応している。
 ピコプロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)などのディスプレイ技術、これらの新しい市場では、理想的な光源はレーザだ。広い色域で高い飽和色が出せることに加えて、フォーカスフリー、低消費電力化などもレーザの特徴。
 2009年、初のLEDベースのピコプロジェクタが市場に出たが立ち上がりは遅い。これまでに30万台しか売れていない。価格が高い割には輝度が低い(10lm)ことが理由であると考えられる。同じ年に、青色レーザをグリーンにシフトさせる可能性が数件発表された。今後数年(2011-2012)で、プロジェクションディスプレイ用にグリーンレーザが入手可能になるとYole Developpementは見ている。
グリーンレーザ市場
・スタンドアロンプロジェクタ: Yole Developpementの予測では、この市場は2010年には数量規模で50万~100万台に達して立ち上がる。この最初のフェーズではそのほとんどはLEDベースだが、2011年までには10-20%がレーザベースに、さらに2016年までにはレーザベースは50-75%に増加すると予測している。また、スタンドアロンから組込デバイスへの移行が進行していくと見ている。これは、技術が徐々にサイズやコストなどの制約に適合できるようになるからだ。
・携帯電話:この市場は、2010年後半にハイエンド機器からスタートする。レーザベースのシステムは、コスト低減にともないゆっくりと導入が進んでいくが、少なくとも2016年まではLEDが圧倒的に強いと見ている。サイズの制約があるため、最適解は純半導体グリーンレーザだろう。
・メディアプレイヤー:この機器にはピコプロジェクタが組み込まれる。携帯電話に比べるとコストやサイズの制約が少ない。プロジェクション機能を備えた機器は、2012年までには260万~500万台となる。先ずSHGグリーンレーザが市場を圧倒し、純半導体レーザは価格とパフォーマンスが市場要求にマッチするまで待たなければならない。
・カメラとビデオレコーダ: Yole Developpementのアナリスト、Regis Hamelin氏は、レーザベース技術の普及は緩慢であると予想している。「これはバッテリーの寿命とコストが制限要因になるからだ。このアプリケーションでは、LED技術が勢力を持つ」と同氏は見ている。
・ラップトップ:このセグメントは、最も予測が難しい市場。消費者の行動が正確に読めないからだ。消費者は、プロジェクションを組み込んだオールインワンソリューションを求めるかどうか、この種のアプリケーションに関してはYole Developpementは、まだ慎重姿勢のままだ。
グリーンレーザダイオード技術
SHGレーザダイオードは現在市販されている。Yole Developpementのプロジェクトマネージャ、Philippe Roussel氏は「コーニング、Osram、QDレーザは、それぞれ独自のソリューションでグリーンレーザ光を発生されている。これらのレーザのパッケージが複雑であるなら、適切な目標価格に達するのは難しいだろう。さらに、供給不足になる恐れもある」とコメントしている。
 住友電工、KAAI(UCSB)、OSRAMが純半導体グリーンレーザでは最も先行しているプレイヤー。パフォーマンスが、最小限の要求光パワー、効率、寿命に達すれば、これらのプレイヤーの中から、限られた数の製品が2011年半ばにも供給されることになる。
(詳細は、www.yole.fr)

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