All about Photonics

Home > News > News Details

News Details ニュース詳細

InVisage、QuantumFilmイメージセンサを発表

April 12, 2010, Palm Desert--インビザージュ(InVisage Technologies, Inc)は、QuantumFilmを発表した。カスタム設計の半導体材料を集積したQuantumFilmイメージセンサは世界初の量子ドットベースのセンサで、シリコンに取って代わるものとインビザージュは主張している。
 インビザージュは、従来のモバイルイメージセンサではありえなかった、4倍のパフォーマンス、2倍のダイナミックレンジのプロ級のカメラを提供できる。今年後半に発売予定となっている、QuantumFilmで実現可能となった世界初の製品は、モバイルカメラを使用しながら、第一級の画像を捉えることができる。
 QuantumFilmは、著名な研究者とインビザージュのCTO、Ted Sargent氏のチームが数年の研究を経て開発した。同技術は、量子ドットをベースにしている。
 QuantumFilmは、光画像を取り込み、その下のシリコンが画像を読み出しデジタル信号に変換する。インビザージュは、量子ドットで高感度イメージセンサを開発するのに3年を費やした。同センサは、標準のCMOS製造プロセスで集積できる。QuantumFilmの最初のアプリケーションは、微小形状でピクセル数が多く、ハイパフォーマンスを実現できるものであり、シリコンの課題となっているパフォーマンスと解像度のトレードオフを克服するものだ。
 インビザージュの社長/CEO、Jess Lee氏によると、シリコンを利用して次世代のイメージセンサを開発するのは極めて困難であり、費用がかかる。「根本的な問題は、シリコンでは光を効率よく捉えることができない点にある。しかし、これまではシリコンが唯一の選択肢だった。QuantumFilmは、エレクトロニクスにおけるシリコンの成功をベースにしており、その上で光を捉えることができる新しい材料を用いた。」
 現在、すべてのデジタルカメラに使用されているシリコンベースのイメージセンサは、わずか25%の光しか捉えることができない。QuantumFilmは、90~95%を捉えることができるので、照明環境が最も厳しい状態でも優れた画像が得られる。この効率向上によって、イメージング市場全体が改善され、QuantumFilmは次世代のカメラプラットフォームのデファクトになるだろう。最初のターゲット市場はモバイル機器だ。この市場セグメントでは、小型でハイパフォーマンスのイメージセンサの需要が最も大きい。
 ナノメートルサイズの量子ドット材料は、製造過程でウエハに直接堆積される。BSI (back-side illumination)やFSI (front-side illumination)などのシリコンベースのイメージセンサ技術と違い、QuantumFilmは各ピクセルを100%カバーする。材料は最終のウエハプロセスとして堆積されるので標準的な半導体ファンドリに簡単に統合できる。プロセスは、フォトレジスト層を標準的なウエハにコーティングするのに近いので、標準的なシリコンプロセスにわずかな費用を追加するだけですむ。
 テクノシステムリサーチのアナリスト、Tesuo Omori氏は、「新しい世代のピクセル技術のために業界は、平均10億ドル投資すれば画像品質が一桁%向上する。イメージングの将来はQuantumFilmのような新しい材料にある。これによって競争環境が変わり、ピクセル競争が再燃する可能性がある」とコメントしている。

製品一覧へ

関連記事

powered by weblio





辞書サイトweblioでLaser Focus World JAPANの記事の用語が検索できます。

TOPへ戻る

Copyright© 2011-2013 e.x.press Co., Ltd. All rights reserved.