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FOC、100GDP-QPSK集積受信モジュール販売開始

March 18, 2010, 東京--富士通オプティカルコンポーネンツ(FOC)は、将来導入が見込まれる100Gbpsのデジタルコヒーレント受信方式に対応した、DP-QPSK集積受信モジュールを2010年5月1日より販売開始する。
同製品は、90度ハイブリッド、バランスド・レシーバ、偏光分離機能をPLC技術、マイクロアセンブリ技術で単一パッケージに集積することにより、小型、低コストで高機能な集積受信モジュールを実現している。
この製品を採用することで、小型、低コスト、高性能な100Gbps光ネットワーク向け装置の製造が可能となる。
位相変調方式のひとつであるDP-QPSK方式は、4相の位相状態によって表される2ビットの信号を、直交する2つの偏光に各々載せて伝送する方式。シンボル速度を4分の1に低減することで、使用する光及び電子部品の必要周波数帯域を低減すること、波長分散(CD)、偏波モード分散(PMD)等の各種伝送制限要因に対する耐力を向上させることができ、現在主流となっている。
一方、近年、研究開発が活発化しているデジタルコヒーレント受信方式は、デジタル信号処理により伝送路で発生する波形歪みを補正することができ、従来必要だった光分散補償器やその損失補償用の光増幅器を削減できるため、システムの小型化、低コスト化が可能となる。
こうした利点から、現在100Gbps伝送においては、デジタルコヒーレント受信方式を用いた、DP-QPSK伝送技術が主流となっており、この伝送技術はOIFにおいて標準化が進められている。
FOCは、以下の技術開発によりデジタルコヒーレント受信方式に対応した小型、低コスト、高機能な100Gbps DP-QPSK集積受信モジュールの製品化に成功した。これにより、100Gbps光ネットワークシステムの小型化、低コスト化、高性能化が可能となる。
1.偏光分離機能を内蔵
DP -QPSK方式の受信モジュールには、入力信号光を互いに直交する2つの偏光に分離する機能が必要となる。従来はこの機能を外付けの偏光分離素子に持たせ、この素子と受信モジュール本体とを光ファイバで接続する方法が主流だったが、この場合、各偏光が伝達する光ファイバの長さを正確に調整する必要があり、トランスポンダ内での光ファイバの取り回しが煩雑になる。FOCは、偏光分離素子とPLCチップとの光結合系の最適設計を行い、マイクロアセンブリ技術により、偏光分離素子を受信モジュール本体に内蔵することで、これらの課題を解決した。これにより、トランスポンダ内での占有面積を低減することが可能となった。
2. PLC技術により光回路を小型1チップで実現
DP -QPSK方式の受信モジュールには、2つの偏光に対応する2系統の90度ハイブリッドが必要となる。従来の空間光学系を用いた方式では、多数の光エレメントを配置するため、サイズの拡大や光学調整が煩雑になる。FOCは、複数の光機能を集積するPLC技術で、2系統の90度ハイブリッドをコンパクトな1チップで構成することにより小型化を実現した。また、PLCは半導体ウェハプロセスに類似した製法で製造できるため、高い量産性による低コスト化が可能となる。
3. OIFに準拠した形状、特性、インタフェース
パッケージ形状、電気光学特性、低速及び高速の電気端子配置等はすべて業界標準規格であるOIFで定められた仕様に準拠しており、OIFに準拠したトランスポンダへの搭載が容易。

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