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台湾の地震が大型LCDパネル生産に影響

March 9, 2010, El Segundo--iSuppliによると、台湾を襲ったマグニチュード6.4の地震で、安全性の理由からTainanサイエンスパーク地域の大型LCDパネルの生産が止まった。工場の全てがシャットダウンしたわけではないが、影響を受けたパネルサプライヤーは、1月の大型LCDパネル世界出荷をベースにすると16.4%にあたる。
 Chi Mei Optoelectronics(CMO:奇美電子)、HannStar Display Corpなどの台湾企業は、一時的に台湾工場での大型LCDの生産を止めた。1月、CMOは大型LCDパネルの生産で世界第4位、出荷数量の13.3%を占めた。HannStarは第7位で、シェアは3.0%。No.3のサプライヤー、AU Optronics Corp(AUO)が地震の影響を受けたかどうかは不明。台湾のAUOのシェアは17.5%。
 iSuppliのLCD担当シニアディレクタ、Sweta Dash氏は、「台湾の地震が世界の大型LCDパネル供給に大きな影響を及ぼす可能性はあるが、これは台湾の工場での生産再開がどの程度迅速に行われるかにかかっている」と語っている。同氏によると、LCD製造工場では、生産シャットダウン後、生産再開までに、一般に12~24時間かかる。「しかし、設備に障害があれば、生産停止期間は延びる。CMOとHannStarのダメージ調査結果次第ということだ。」
 生産の停止が続けば、世界のLCD市場は大型パネルの供給不足に直面することになる。CMOは、テレビ、デスクトップPCモニタ、ノートブックPCsで使用されるすべてのサイズのLCDパネルを生産している。HannStarはノートブックとモニタ用ディスプレイにフォーカスしており、小型のパネルも生産している。
 生産ストップは、出荷が減速している時期に起きた。供給が需要を上回り始め、1月、2月の販売予測に対して販売が落ち込み、小売りチャネルでの在庫が増加しつつある時期だ。地震前に発表されたiSuppliの予測では、大型LCDパネルの世界規模での出荷は、2010年第1四半期は前期比で5.5%減というものだった。
 地震は、LCDパネルで使用される主要コンポーネントである、台湾のガラス製造も止めている。ガラス市場で約5%のシェアを持つAvanstrateは、台湾に5つのガラス溶解タンクを持っている。第一報では、同社のタンクの1つに大きな損害が生じたとされている。
LCDガラス供給大手のコーニングによると、同社の台湾LCDガラス操業には影響はなく、すべてのガラス製造は数時間内に回復し、現在通常通りの操業を行っている。
 iSuppliは、引き続き世界のLCDおよびガラス供給をモニタしていく、としている。

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