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南アジア、中東市場で通信分野に最も強い回復力

January 29, 2010, ムンバイ--Frost & Sullivanの「南アジア・中東通信系企業の投資」によると、この分野はオペレータの売上だけでなく、支出能力の点でも回復力を見せている。
 インド、スリランカ、バングラデシュのような開発途上の市場、U.A.Eやサウジアラビアのような成熟市場で通信分野の投資が期待できる。Frost & Sullivanの調査によると、インドの市場規模はこの地域では引き続き上位にランクされている。インド市場の2008年の通信投資総額は、215億5310万米ドルだった。インド市場は2015年まで、CAGR 2.2%で成長して251億2890万ドルに達すると予測されている。CAPEXは3Gオペレータの牽引によるもので、今後1~2年でサービスがスタートし、既存の大手キャリアがブロードバンドやキャリアサービスに踏み込んでくる。
 Frost & Sullivanの担当次長、Girish Trivedi氏は、「固定回線サービスへの投資は少ないが、モバイルサービスが南アジア、中東地域のCAPEXの大部分を構成する見込みだ。3Gのような技術的進化が支出パタンに拍車をかけている。これらの地域では、ブロードバンド、キャリアネットワーク、マルチメディア、付加価値サービスへの投資が大きな牽引力となる」と分析している。
 2000万人という比較的少ない人口を対象にしたスリランカ通信市場での競争の激しさが、この国の投資に大きく影響している。支出を牽引しているのは大手オペレータ2社。他のオペレータは生き残りを賭けて戦っている。Frost& Sullivanの予測では、スリランカ市場の通信投資総額は2008年で約5億8940万ドル。2008年〜2015年までCAGR 0.08%で伸びて、5億9268万ドルに達する。内戦終結が、同国の北部、東部市場を開放し、CAPEX水準を引き上げた。
 バングラデシュ通信市場は、税金問題に苦しめられ、SIMタックス導入が通信市場の成長に悪影響を及ぼしている。ほとんどのオペレータは、グローバル通信企業に部分的に所有されており、今後1〜2年は、現在の経済状況が支出に影を落とす。現在のトレンドに即したFrost& Sullivanの予測では、バングラデシュ市場の通信支出総額は、2008年で17億4490万ドルだったが、2015年に向けてCAGR2.4%で成長して20億6010万ドルに達する見込みだ。この成長は、未開発の農村市場への進出によるもの。
 U.A.E.の通信ネットワークは、技術的に世界で最も進んでいるものの1つであり、3.5G(HSDPA)や3.75G(HSUPA)ネットワークが導入されつつある。U.A.Eに第2のオペレータがでてきたことで、関税レベルの合理化が進み、市場での支出も増えている。同国は、世界で1人あたりのGDPが最も高い国の1つであり、端末の普及率は60%程度ではあるが、オペレータのARPUは上昇を続けている。UAE市場における通信支出総額はFrost& Sullivanの推定によると、2008年で12億6380万ドル、2008〜2015年にかけては年平均成長率(CAGR) -0.02%、12億6190万ドルになる見込み。
 サウジアラビアは中東最大の国で、支出水準は最も高い。オペレータの新規参入でこの市場での通信支出増に拍車がかかっている。Frost & Sullivanによると、同市場における通信支出総額は2008年で65億7650万ドル、これも年平均成長率は-1.59%、58億7510万ドルと見込まれている。ブロードバンド普及はこの地域では最も低いが、このセグメントは今後3-4年のオペレータのCAPEXで主要部分を構成する。

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