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ソーラパネルが深刻な供給過剰
November 17, 2009, El Segundo--アイサプライ(iSuppli Corp)によると、ソーラパネル市場は深刻な過剰供給状態にあるが、意外にもドイツからの根強い需要のために業界の過剰在庫が減りつつある。
iSuppliの太陽光発電調査シニアディレクタ、Dr. Henning Wichtは「PVシステムの価格下落によって、ドイツのソーラパネル導入が7月に記録的伸び始めた。これが世界のソーラパネル事業を押し上げ、今年を通じて業界を苦しめてきた深刻な供給過剰状態が緩和された」と分析している。
iSuppliの予測によると、ドイツは今年2.5GWの太陽パネルを導入する。前年は1.53GW。このため世界のソーラパネル需要は今年、5.2GWとなり、iSuppliの前回の予測3.9GWを大きく上回る。とは言え、世界のソーラパネル需要はまだ、前年比で3.8%減と予測されており、近年の二桁成長から考えると劇的な変化となる。
PV世界市場は、スペインの導入予測が鋭く落ち込んだために、2009年初めに急落。サプライヤーが急ピッチで生産を増やしていたため、需要の落ち込みが深刻な在庫積み増しを引き起こし、価格が下落した。7月のソーラシステムの価格は、今年初めとの比較で20%落ち込んでいる。ドイツ市場は、この魅力的な価格に飛びつき、販売激増となった。
iSuppliが8月に発表した予測では、2009年の世界のソーラパネル供給は91.9%過剰だったが、今回のドイツでの販売激増によって、数字は65.9%に修正される。
ドイツの回復の真の影響は2010年以降でなければ分からない。2009年初めの大きなだぶつき状況をベースにすると、パネルの過剰は2010年を通じて続くように見える。しかし、価格下落に直面したドイツで力強い需要が立ち上がったことを考えると、業界の対応次第で供給過剰は来年にも解消されると考えられる。