関連イベント
関連雑誌
News Details ニュース詳細
IDC Japan、国内IPTVサービス市場規模予測
November 10, 2009, 東京--IT専門調査会社 IDC Japanは、国内IPTV(Internet Protocol Television)サービス市場の2008年の分析と2009年〜2013年の市場予測を発表した。
2008年の国内IPTVサービス市場の市場規模は、加入契約数50万(前年比103.6%増)、売上高141億円(同46.8%増)と、2007年に比べて大きく成長。また2009年の市場規模は、加入契約数86万(前年比73.3%増)、売上高240億円(同70.3%増)となる見込み、としている。
IPTVサービス市場は、今後も引き続き順調に成長すると予測される。同サービスを取り巻く環境は、一部の権利者がネット配信に否定的であるなど依然厳しい面はあるものの、消費者のIPTV認知度の向上、地上デジタル移行に伴うテレビ買い替え需要の高まり、テレビ局の見逃し視聴サービスへの取り組み強化など、改善の兆しが見えている。
IPTVサービスの今後の方向性としては、携帯電話との連携やレコメンデーション機能の実装などが挙げられる。また、インテルのIPTV向け組み込みチップ市場への参入の動きなどに見られるように、今後はセットトップボックス(STB)の性能向上も期待される。さらに、一部のIPTVサービス事業者が、より直感的なユーザインタフェースの導入や映像と連携したショッピングなど新サービスを提供し始めることも予測される。このようなことから、IDCでは、国内IPTV市場は今後の5年間、急速に成長し、2013年には加入契約数244万(2008年〜2013年の年間平均成長率=CAGR 37.6%)、売上高877億円(同CAGR 44.1%)に成長すると予測している。
IDC Japan コミュニケーションズ シニアマーケットアナリストである小野陽子氏は、同市場について「IPTVサービスは、インタラクティビティを生かした新しい市場を切り開いていくことを要し、そのためには、TVに対して受身の視聴者からよりアクティブな行為を引き出す必要がある。IPTVサービス事業者は、STBの組み込みチップの性能向上を発展の足掛かりととらえ、より直感的なユーザインタフェースと、映像と連携したショッピングなどの新サービスで魅力的なユーザー体験の創出に取り組むべきである」と語っている。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内IPTVサービス市場 2008年の分析と2009年〜2013年の予測」(J9040104)にその詳細が報告されている。