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Raytheon、世界最大の赤外波長用ディテクタを開発
August 20, 2009, El Segundo--レイセオン(Raytheon Company)は、世界最大の赤外波長用ディテクタを開発した。これにより、ミサイル警戒、環境モニタ、天文観測において現在の能力が拡張される。
宇宙アプリケーションに最適化した、新しい「4K-by-4K」焦点面アレイは、1600万余ピクセルで構成され、4096×4096でアレンジされている。これは、現在生産されている赤外のディテクタの4倍であり、遙かに広い範囲からより高感度でデータを収集することができる。
「焦点面の技術的ブレイクスルーにより、軍事、民間アプリケーションの広い範囲で大幅にデザインの改善ができる道が開けた。人工衛星のセンサシステムに用いた場合、この4K-by-4Kは単一の焦点面アレイで地球全体の半球を完全に捉えることができる」とSpace SystemsのVP、Bill Hart氏は語っている。
焦点面アレイは、光の波の固まりを捉え、それを電気パルスに変換する。これがフォトンを発する物体についてのデータ生成に使われる。アレイのピクセル数が多ければ多いほど、観測できる範囲は一層広くなる。宇宙ベースのミサイル警戒は、Raytheonの大規模フォーマット焦点面アレイから大きな利益を受ける分野の1つだ。この技術を備えたセンサは、半球全体に対して「瞬きのない目」を提供するものであり、暗くてはっきりしないイベントや物体を、現状配備されているセンサよりも素早く検出することができる。
気象衛星に搭載すれば、地球の嵐について連続的に詳細な情報を提供することができ、天文学者は従来では不可能であった距離から赤外の現象を検出することができる。
このアレイを用いたセンサは、設計、作製、テストも一層簡単になる。と言うのは同じように広角をカバーするためにこれまで使われていた、複雑なスキャニングメカニズムを必要としないからである。