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富士通、DPSK 集積型受信モジュール販売開始

August 18, 2009, 東京--富士通は、現在世界の通信キャリアに導入が進んでいる40Gbpsの光ネットワーク用40Gbpsトランスポンダに搭載する、DPSK位相変調方式に対応し、世界最小の消費電力(0.7W以下)で動作する遅延干渉計とバランスド・レシーバを集積した、小型(46×46×8.5mm)の集積型受信モジュールを2009年10月1日より販売開始する。
同モジュールを採用することで、より小型で、消費電力の少ない光ネットワーク用40Gbpsトランスポンダが実現可能となり、環境負荷の少ない40Gbps光ネットワーク向け光伝送装置の製造が可能となる。
受信モジュールを構成する遅延干渉計とバランスド・レシーバは、従来、それぞれ個別のパッケージで構成され、それぞれ2本の光ファイバ同士を接続して使用していた。これら光ファイバの長さ精度は、光信号の時間遅延を小さくするために、±0.2mm程度である必要があるため、スプライスで接続することが出来ず、光コネクタで接続していた。そのため、この光コネクタと光ファイバを配置するための実装面積が必要なことから、トランスポンダ内の実装領域を圧迫していた。
富士通は、遅延干渉計部とバランスド・レシーバ部のパッケージを信頼性の高い気密封止パッケージとしながら、小型かつ実装に最適な形状に設計し、またファイバの取り回しを含めて最適な実装設計をすることにより、小型ケース内にこれらの機能を一体化集積した(接続用の光ファイバの取り回し不要)。
遅延干渉計の位相を調整する手法としては、干渉計内に構成された光学部品を加熱制御して、その屈折率を変化させることにより位相を変化させる手法が一般的であり、この場合には、低消費電力化が課題となっていた。
富士通は、干渉計内に構成された光学部品を加熱制御して、遅延干渉計の位相を調整する手法において、温度制御用素子、光学部品等の最適設計を行うことにより、消費電力の低減を実現した(従来比約1/4)。
また、複数の制御用DC端子をひとつのフレキシブル基板(FPC)に集約することで、回路基板との接続・配置の自由度向上、および、固定作業の簡易化を実現した。
富士通は、「今後他の位相変調方式であるDQPSK, DP-QPSK等に対応した小型、低消費電力な集積型受信モジュールも順次製品化していく予定」としている。

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