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GigOptix、100G MZMを利用して新しいADCアーキテクチャ
August 13, 2009, パロアルト--ギグオプティクス(GigOptix Inc)は、新しい110GHz タイムストレッチトADCアプリケーションでGigOptix LX8900を利用した、UCLAのBahramJalali教授のエンジニアリンググループとの協働成果を発表した。
超ワイドバンドADC(アナログ-デジタル変換)は、通信、測定、レーダシステムで直面する最重要問題の1つ。デジタル信号処理(DSP)は、これまでにないパフォーマンスと適用性を提供することで現代の通信やレーダシステムに革命を起こした。しかし、ブロードバンドシステムにとっては、ワイドバンド信号のキャプチャが難しいことから、DSPの適用は阻まれていた。この問題への標準的な対処法は、タイムインターリーブADCアーキテクチャを用いたパラレル処理を採用することだ。ここでは、遅いデジタイザのパラレルアレイで、信号をキャプチャする。このアーキテクチャは、デジタイザ間のミスマッチの影響を受ける。デジタイザがダイナミックレンジの制限要因となり、したがってサンプルインターリーブADCシステムの分解能を制限する。
タイムストレッチトと呼ばれる、全く新しいADCアーキテクチャは、高速ブロードバンドMZMを利用して、こうした課題を克服した。ここでは、光ファイバの一定の非線形性を用いた光ドメインで、アナログ信号は電気のデジタイザによってサンプルされ量子化される前にスローダウンされる。この技術は、超高周波通信、測定器、レーダシステムにアプリケーションがある。
「GigOptix独自のEOポリマ変調器技術は、超高速RFフォトニクスに新しいアプリケーション分野を拓いた」とUCLA研究者、Ali Motafakker氏はコメントしている。「超ワイドバンドADCは、極めて難しい課題であり、われわれの研究チームはLX8900デバイスのパフォーマンス、この分野の諸問題解決の可能性について驚いている。この技術が、さらに進歩することを期待している。」
また、GigOptixのCTO、Andrea Betti-Berutto氏は、「われわれのブロードバンドEOポリマ変調器技術とブロードバンドRF技術を結びつけるというわれわれのビジョンを検証し、最先端の研究グループと協働してわれわれの技術に新たなアプリケーション領野を拓くという戦略を確立するという点で、これはGigOptixにとって画期的な瞬間となった」と語っている。
LX8900は、すでに販売開始している。