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NECとメディアグローバルリンクスが事業提携

July3, 2009, 東京--メディアグローバルリンクスと日本電気(NEC)は、放送システム分野において提携関係を構築した。
IP(Internet Protocol)技術は、世の中の様々な分野で活用され、多くの人々の生活やビジネスを効率的に変えてきた。テレビ放送の分野では、アナログからデジタルへの移行が進み、放送の多チャンネル化やHD(High Definition)化に伴い、放送局内の制作現場ではネットワーク化への期待が高まっているが、放送の制作現場においてはIPの利用はまだほとんど浸透していない。その理由として、テレビ放送が扱うデータ量が極めて巨大であること、放送の理念に基づき絶対的な信頼性が要求されることなど、放送が求める技術や品質の要求水準に従来のIP技術では充分に応えられなかったことがあげられる。
両社は、今後構築される放送システムのIP化にむけ、共同で提案活動や受注活動を行うことを決め、今回の事業提携に至った。
メディアグローバルリンクスとNECの両社は、それぞれの研究開発成果やマーケティング・リソースを持ち寄り、国内外の放送局および放送関連業界に向け、密接に協力し合いながらIPの普及を目指す。
メディアグローバルリンクスは、放送分野で高精細映像のIP伝送技術を培っており、同社製品は、2006年FIFAワールドカップ・ドイツ大会や 2008年北京オリンピックなどでHD映像を全世界に配信するための伝送装置として採用されるなど、多くの実績を蓄積。また、フジテレビジョンの新回線センターに納入した同社のIPビデオ・ルータは、3.2Tbpsという世界最大級の処理能力を持っており、一度に800 本の非圧縮HD映像を扱うことができる。一方、NECは放送分野においては、単体機器だけでなく、システム事業においても、地上波デジタル放送での放送局への主調整室設備を始めとしたシステム納入や、プライムメーカとしての全館システム取り纏め等の多くの実績を有するトータルソリューションプロバイダー。
両社は、まずは日本における放送局のシステムに対し、共同で提案活動を行う。具体的には、メディアグローバルリンクスのIPルータを利用し、NECがシステム構築を行う回線センターシステム等があげられる。両社は、今後複数年にわたり、日本国内だけで合計400億円から 500億円の市場があると推定している。
放送システムのIP化は、放送局内の横断的な部門や組織、さらにはスポーツ中継の競技場や外部のポスト・プロダクション等の制作会社など放送局外へも広がっていくと考えられており、IP化の範囲が広がれば広がるほど、それがもたらすメリットは飛躍的に大きくなる。両社は提携により、放送事業のワークフロー全体を幅広くIP化することが可能となり、それによって、業界全体の効率化に大きく貢献することを目指している。

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