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世界のブロードバンド2009年Q1の新規加入者数
June 30, 2009, ロンドン--ポイントピック(Point Topic)の「世界のブロードバンド統計」によると、2009年第1四半期のブロードバンド新規加入者では中国と米国がリードしていることが分かった。
ポイントピックによると、同社の記録が始まって以来、2008年はブロードバンドにとって最も厳しい年だった。特に上期は、全面的に低成長、純増も低調だった。例外は中国とブラジルで、両国ともBRICパートナーであり、上期よりも下期の伸びが遙かに落ち込んだ。
2009年初めは、ヨーロッパや日本はまだ不安定に見え、次期には相当数のアップダウンがあるものと予想されている。Q1で実際に際立っているのは米国、中国、ブラジル、若干少ないがカナダも力強さが見える。
最近の調査によると、米国消費者のブロードバンド接続に対する評価が高くなっている。消費者はスピードの速いオンライン接続を確実に手に入れために他の分野を切り捨てようとしており、これは数に現れている。ブロードバンド刺激予算の発表もあり、その効果が出てくると導入や普及率が変わってくるとポイントピックは見ている。
地域別に見ると、先行的にブロードバンド導入が進んだ国々は前年までの成長率に戻るのが難しくなっている。それに対して北米は、1Q09は前期比でパーセンテージは落ち込んだが、過去12ヶ月を見ると実際には極めて力強い数字になっている。中国とカナダはブロードバンド低成長から抜け出す兆候を示している。
ラテンアメリカと南アジア、東アジアも健全な成長を見せている。両地域ともビッグプレイヤーが2つ、ブラジルとメキシコ、中国とインドがそれぞれ存在する。これらの国々が好調であれば、その地域は健全であると言える。これら4カ国すべて2008年後半に落ち込んだが、相対的に低いという程度であり、いずれもこれまでのパフォーマンスレベルに戻ったか、あるいはそれ以上のパフォーマンスとなったようだ。
西欧、東欧、中東とアフリカ(EMEA)とアジアパシフィックは、確認できるほどのトレンドを見せていない。これらの地域には、おしなべてかなり好調な国々とリセッションの影響を受けた国々とがある。Q1は、一般にQ4よりも厳しいので、成長率が落ちたとしても驚くほどのことではない。とは言え、これらの地域はいずれも先々厳しい時期が来ると考えられる。
技術的に見ると、DSLが他のブロードハンド技術にシェアを奪われ続けている。減少ペースは緩慢だが、より高速の技術が利用できるところでは徐々に乗り換えが起こっていることは明らかだ。
前期比で成長しているアクセス技術はファイバのみ。一般に、3つの技術が利用できるところでは、消費者はファイバに移行する。積極的な価格戦略がこの成長に寄与している。
ケーブルは、加入者数に関しては混迷状態と言える。全般的なトレンドでは、市場シェア減少は極めて緩慢に進んでいるが、オペレータがDOCSIS3.0によるアップグレードで対応しようとしていることも明らか。この技術によって利用できる帯域は大幅に増え、戦略的な価格設定は、売上と市場シェアの変動がバランスするようにデザインされている。
他のブロードバンドアクセス技術、固定無線、衛星、電力線などもシェアを伸ばしているが、伸び率は緩やか。シェアが伸びている理由は、固定ブロードバンド回線の導入が経済的に不利なところで成功しているため、とポイントピックは指摘している。