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太陽光発電用インジウム市場

June 29, 2009, グレンアレン--ナノマーケッツ(Nanomartets)は、調査レポート「太陽光発電向けインジウム市場」を発表した。これは、太陽光発電業界における様々な金属の市場性を調査する「PV用金属」シリーズの1つ。
 同レポートは、インジウムを含んだスパッタリングターゲット、ナノ粒子ベースのインク、電着用塩、その他の関連材料の分析と市場予測を含んでいる。
 PV業界のインジウム消費量は今後8年で10倍に伸びる。この成長率はインジウムの主要ユーザであるディスプレイ業界向けよりも高い。ナノマーケッツによると、PV用途のインジウム量は2016年に228メトリックトン(MT)を超える。
 この成長の原動力は、「従来の結晶シリコン(c-Si)から薄膜PV(TFPV)技術への移行、特にCIGS PVへの移行である」とナノマーケッツは見ている。PV業界は現在、毎年約20トンのインジウムを消費しているが、その半分以上がCIGS PV電池の吸収層に用いられる。ナノマーケッツの予測ではPVに消費されるインジウムでCIGSが占める割合は、2016年には80%超となる。しかしCIGS PVはPV MWのわずか8%を占めるに過ぎない。
 ナノマーケッツは、CIGS PV電池製造は現在の真空蒸着法から電着やインクによるプリンティングに移行すると見ている。この移行は、使用されるインジウム材料タイプに影響を与える。スパッタリングターゲットや蒸発スラッグの消費が減り、電着用のインジウム塩、インク用のインジウムのナノ粒子、セレン化インジウム、酸化インジウムにとってプラスになる。ナノマーケッツは、2016年のCIGS PV用インジウムの総消費量のうち、プリンティングや電着は28%、52.3MTを占めると予測している。
 CIGSはPV業界では最もインジウムを消費するが、TFPV技術の一部ではITOも透明電極として使用される。PV業界でITO用インジウムの消費は、2011年に13MT、2016年には39.4MTに拡大すると指摘している。

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