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NICTとSCAT、テラヘルツ技術動向調査結果を発表

June 25, 2009, 東京--独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は、財団法人テレコム先端技術研究支援センター(SCAT)に委託し、テラヘルツ技術動向調査委員会の永妻忠夫委員長(大阪大学大学院教授)の下、「テラヘルツ技術動向調査」を2009年1月〜3月の間に実施した。
委員会では、今後の産業化において核となる、「センサー」、「通信」、「標準」の3分野の部会を設置し、「ニーズは何か」、「テラヘルツ技術に何が期待されているのか」、「そのためにはどういう技術課題があるのか」、「その技術課題の克服に向けて、またターゲットニーズの達成に向けてどのようなロードマップで研究開発を進めていけばいいのか」を明らかにした。そこでは、「高速・高感度テラヘルツカメラ」、「100Gbit/s無線」などが検討されている。
 調査委員会は、現状を「技術シーズが醸成する」フェーズから「応用(ニーズ)が牽引する」フェーズへの転換期であると認識し、上の3分野の各部会において議論を進め、3部会が集まる全体委員会を3か月間に4度開催した。委員19名による議論と、アンケート調査を利用することで50名を超える専門家の意見を集約。その結果、センサー応用に関しては「ユーザー側の視点でまとめ、どこまでの機器の小型可搬化、データ取得の高速・高感度化、低コスト化等を目指す必要があるか」その指針や方策を示した。通信応用では、「高精細映像及びデータ伝送の分野での大容量無線伝送技術、大容量データを扱う分野での近距離(1〜10m)無線が期待されている」ことを示した。
 同委員会は、「光ネットワークの進展に呼応して、2020年頃には100Gbit/s無線の実現が望まれ、これを10年以内に実現できるのはテラヘルツ技術が最有力候補である」と結論付けている。標準分野では、各種標準等の基盤技術の早期確立によって、ユーザーが簡便に操作でき、精度保証されたテラヘルツ帯の各種計測機器の開発が促進され、テラヘルツ技術の市場拡大につながっていくものと期待されている。
この調査結果はSCAT主催する第78回テレコム技術情報セミナー「テラヘルツ技術を新産業に」で、6月26日(金)13:30〜16:30に、コクヨホールで発表される。

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