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消費電流を最大50%低減するLEDバックライト・ドライバ
June 17, 2009, ニューヨーク--アナログ・デバイセズ(ADI)は、ライティング・マネジメント・システム(LMS)製品のラインアップを拡張し、新しいチャージ・ポンプ構成のデバイス・ファミリーの最初の製品「ADP8860」白色LED(WLED)バックライト・ドライバを発表した。
ADP8860は、「ADP5520」ライティング・マネジメント・システムおよび「ADP5588」モバイルI/Oエクスパンダなどの姉妹LMS製品と組み合せて動作するように設計されている。周囲光センシング、高度プログラマブルレジスタ設定、精巧なフェーディングや調光オプション機能を特長としており、バックライトの消費電流を最大で50%低減する。小型ディスプレイやキーパッド用にバックライトを必要とする民生用、医用、産業用、計測機器などのさまざまな低消費電力低電圧製品において、ADP8860のフレキシブルなアーキテクチャは、パワーマネジメントを最適化し、設計を簡素化する。
海洋ナビゲーション機器や携帯型ナビゲーション機器、レーダ・スキャナ、コンスーマ用携帯機器などでは、さまざまな周囲光環境においても、一定のディスプレイ表示が必要となる。ADP8860はこのようなアプリケーション向けに、1.7Vから3.3VのI/O動作をサポート。デバイスの設定により、周囲光レベルを自動的に検出し、照明条件の変化に従ってバックライトの輝度を調節するので、使い易さが向上する。ADP8860は、ADIの他のLMS製品と同様に、LMS機能により照明レベルの変化にあわせて必要な最小のLED電流を自動的に決定し、調節することができるので、あらゆる条件下で、同じライティング電流を用いる従来のチャージ・ポンプ・デバイスと比べて、最大50%の消費電力削減をもたらす。マルチゾーン・ライティング機能も提供され、メイン・ディスプレイと同時に、ナビゲーション、特殊機能、キーパッド、インジケータ・ディスプレイなどの他のディスプレイもサポートして、必要な表示光レベルを確保しながら大幅な節電を実現。LMS機能では、条件設定されたデバイスが自立して動作するため、プロセッサの関与を最小化するのにも効果があり、充電間隔を延長し、バッテリ使用可能時間を最大35%延長する。
シングルチップADP8860は、LEDを並列接続で制御し、最大7個までのLEDの制御が可能(それぞれの電流値は、7個のLEDのうち6個は最高30mA、1個は60mA)。また、高精度な調光およびフェードイン/フェードアウト機能を提供。このフレキシビリティにより、最小/最大電流およびフェードイン/フェードアウト時間を実現するための独立したLED制御が可能。これにより、CPUはフェードイン/フェードアウトのタスクに影響を受けることなく電力の節約が実現できる。たとえば、設計者は、一方のグループのLEDをディスプレイのバックライト用に設定し、もう一方のLEDをキーパッド・ライティングや、ネットワーク接続および充電インジケータ用の光の駆動用に割り当てることができる。また、ADP8860を使用することで、迅速かつ容易に非LMS機器を更新して、必要とする高度なフェーディングおよび調光機能の提供とバッテリ寿命の延長が可能となるので、どのような照明条件においても優れたメディア表示を実現できる。
ADP8860 WLEDバックライト・ドライバは、コンパクトな2mm×2.4mm×0.6mmの20バンプWLCSPまたは小型4mm×4mm×1mmの20ピンLFCSPでサンプル供給している。