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LEDバックライトLCD-TVが成長トレンド

June 15, 2009, エルセグンド--LEDバックライトを使用するLCDパネルの価格が今後下がるので、LCD-TVが爆発的に伸びるとiSuppliは予測している。
 LEDバックライトを使用したLCD-TVの世界的出荷数量は2013年に9000万台となる。2008年は、438,000だった。LCD-TVへのLEDバックライトの浸透度は、2009年の3%から2013年には39%に上昇する。
 「LEDsと従来のLCDバックライトに使用されていた冷陰極管(CCFLs)との価格差は縮まった。これはLEDの歩留まりが高くなったこと、供給過剰によって2008年下期のLED価格が下落したことが原因」と同社LCD調査担当シニアディレクタ、Sweta Dash氏は分析している。「加えて、グリーン技術、消費電力抑制、薄型化の傾向により、2009年はLEDバックライトのLCD-TVに注目するブランドメーカーが増える。したがって、大手TVメーカーはLEDバックライトの採用を増やす」と同氏は予測している。
 LEDベースのLCD-TVが出てきたのは数年前だったが、成功しなかった。これは、価格が高かったこと、LEDとCCFL製品のコスト差が大きかったことが原因だ。しかし、白色LEDを使用するようになり、LEDベースのLCD-TVに対する関心が改まった。メーカーの注目点は色域、画像品質、ハイエンドRGB解像度だけではなく、一層の薄型、低消費電力にも関心が集まるようになり、これがサイドマウント白色LEDバックライトソリューションの採用につながっている。
 CCFLと白色LEDソリューションの価格差が縮まり、薄型テレビの魅力と相俟って、LEDベースのTVの普及が進んでいる。サムスン(Samsung)などの大手メーカーもかなりの部分のLCD-TVをLEDバックライトに移行させようとしている。
 LCD-TV向けに、パネルサプライヤーは、エッジライトLED 120Hzフレームレートの製品を提供し、薄型、低消費電力、水銀フリー「グリーン」な特徴を出そうとしている。LEDバックライト使用による電力節約は30%〜50%に達する場合もある。薄さ、軽さも30〜50%減になる。
 世界の多くの国々の「グリーン」イニシアチブのお陰で、今後数年でTVの低消費電力化要求はさらに強まり、多くのTVの現在の消費電力水準がこれらの要求水準を下回ることになる。このことは、低消費電力製品への移行を速めることにつながる。
 iSuppliの最近の調査「米国消費者のTV嗜好性分析」によると、米国ではTVの購入時に「グリーンイニシアチブ」を考慮する割合は50%を超えている。
 しかし、LEDは一般照明にも使用されるので、最近はLEDチップ供給不安が出てきている。さらに、LEDバックライトサプライチェーンは、まだ様々なソリューションで発展途上の段階にあり、サプライヤーは多様化すると見られている。すでに、パネルサプライヤーは提携したり、独自の内製LEDソリューションを開発したりして、価値連鎖プロセスの合理化を図り、コストを抑え、供給に対するコントロールを高めようとしている。
 新たな開発とパフォーマンスの向上により、LEDは今後数年で急速にTVに採用されるようになる。LED-TVとCCFL TVシステムとの価格差、300〜700ドルの範囲は、使用されるLEDサイズやタイプに依存する。しかし、この差は今後縮まると予想されており、大手TVメーカーの多くは2009年下期には極めてアグレッシブな価格の新しいLEDベースTVモデルを計画している。
 CCFL-とLEDベースのLCD-TVとパネルの現状の大きな価格差を考慮して、パネルサプライヤーは価格差を縮めようとしている。40/42インチCCFLとLEDベースのパネルで100ドル以下、46インチパネルで150ドル以下が目標だ。現状は、40/42インチサイズで、150ドル以上の価格差。
 低消費電力、グリーンイニシアチブの重要性が増して来る中で、TVに対する要求は今後一段と厳しくなる。LEDバックライトによって次世代のTVはこうした要求に応えることができるだろう、とiSuppliは見ている。

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