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信越化学、HB-LED用シリコーン封止材料開発
June 2, 2009, 東京--信越化学工業は、高輝度LED(HB-LED)用シリコーン封止材料「ASPシリーズ」を開発・発売し、液晶テレビのバックライト光源用LED向けを中心にサンプル出荷を開始する。
新たに開発した製品は、耐熱性を維持したまま、シリコーンの欠点とされるガス透過性を大幅に低減したもので、従来のメチル系材料の100分の1、フェニル系材料の10分の1程度にまで下げることに成功した。これにより、周辺部材の腐食を起因とする輝度の低下防止に効果を発揮するため、製品の信頼性は飛躍的に向上する。
同製品は、耐熱性、耐光性に優れ、屈折率が1.57と高いため、高輝度LED用の封止材料として適している。製品には、硬度(ショアD)55の「ASP-1010 A/B」と硬度(デュロメータA)65の「ASP-1020 A/B」の2種類がある。
同社では、今回発表した新製品以外にも特長ある高輝度LED用シリコーン封止材料をラインアップ。代表的な製品である「SCRシリーズ」は携帯電話やノートパソコンのバックライト向けに、また長期信頼性に優れた「KERシリーズ」は一般照明用を中心に、それぞれ採用実績を増やしている。
また、封止材料のほかに、ダイボンド材料、レンズ材料など、各種高輝度LED用シリコーン材料を開発。さらに、その周辺材料である放熱材料や防湿絶縁材料などもラインナップしている。
シリコーンは、有機と無機の特性を兼ね備えた高機能樹脂。電気・電子、自動車、建築、化粧品、化学など、幅広い産業分野で高付加価値を付与できる製品として使用されている。