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薄膜シリコン太陽電池材料市場トレンド
April 9, 2009, グレンアレン--ナノマーケッツ(NanoMarkets)によると､70年代から薄膜太陽電池(TFPV)材料として出回っている､アモルファスシリコン(a-Si)が､今後数年はTFPV市場で成長を続ける｡a-Siベースの太陽電池の市場規模は､2009年で13億ドル､2014年には41億ドルに成長する｡
ナノマーケッツの調査レポート｢薄膜シリコン太陽電池材料市場｣の要点は以下の通り｡
･アモルファスシリコンは､すべての薄膜技術に関連した利点を統合しており､大きさ､重量の著しい軽減､柔軟性､製造コスト低減の可能性とともに､製造プロセスおよび装置が確立されている点が特徴｡ナノマーケッツは､他のTFPV形状に対するa-Siの相対的な下降を予測しているが､下降のペースは極めて緩慢｡現在､a-Siは､TFPV出荷額の約54%を占めている｡2011年までにこの数字は47%まで落ち込む｡また､a-SiはTFPV事業への新規参入者にとって､製造装置や材料が手に入りやすいことから､技術的な入り口となっている｡
･アモルファスシリコンは､効率の低さが常に市場での障害になっていたが､ナノマーケッツはa-SiがTFPV市場で優位性を維持するには効率を改善したa-Si PV電池の開発が肝要であると見ている｡タンデムジャンクション薄膜成膜プロセスの一層の最適化､TCOテクスチャライズに適用している現在のプロセスの変更(これによって光を取り込む効率が向上し､セル全体の効率も向上する)､ナノ構造シリコンへの移行をサポートする材料の開発(シリコンナノワイヤ､シリコンベース量子ドットアブソーバ､これは成功すれば効率が15%向上する)｡
･a-Si PV市場は成熟しているため､プレイヤーが多く､ほとんどがガラス基板上にPVを作製している｡しかし､フレキシブル基板を使用した新しいa-Si分野の材料､モジュール関連の企業に新たなビジネス機会があるとレポートは指摘している｡これらの分野は､既存プレイヤーがほとんど手を染めていない分野であり､フレキシブル基板上に形成されるa-Si PV電池用の材料がa-Si PV材料市場でシェアを伸ばすとナノマーケッツは見ている｡同社によると､2011年に約1億7850万ドル､2016年には6億7380万ドルに成長する｡
･a-Siは､現在TFPV技術で優位を保っているが､すでにCdTeが出てきている｡この予測期間の終わり頃には､TFPV分野に他のアプローチも出てくると同社は予測している｡特にCIGSや有機PV､色素感電池などだ｡
