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日立、100GbE向け光受信器を開発

March 30, 2009--日立製作所(日立)とOpnext, Inc.(オプネクスト)は、次世代高速光通信規格100GbE(10km伝送)用光受信器を開発した。
100GbEでは、1.3μm帯の異なる4つの波長の光信号を1波長当たり25Gb/sで発信し、10kmの光ファイバ伝送を行う。開発した光受信器は、実用化を想定し、パッケージへの実装が容易な面入射型フォトダイオードを採用した。また、光信号を素子内で反射させる構造にすることにより、面入射型の課題であった受光感度の向上と、光信号から電気信号への変換速度の高速化を両立させた。今回開発した光受信器と、伝送速度25Gb/sの変調器集積型の半導体レーザを用いた光送信器を組み合わせて実証実験を行い、100GbEに必要な信号レベルを満たしながら、1波長当たり、伝送速度25Gb/sで10kmの光ファイバ伝送が可能であることを確認した。
今回開発した光受信器は、国際標準化が進められている100GbEのキーデバイスの一つであり、情報通信社会のさらなる発展に向けて、光通信機器の高速化に貢献する技術として期待できる。
開発技術の特長。
100GbEでは、通信速度の高速化・大容量化を実現するため、4つの異なる波長を伝送する波長多重が用いられる。100GbE用光受信器には、4つの波長を分離する光分波器が不可欠となるが、この部品を組み込むことにより、光信号が減衰する。さらに、100GbEでは、10GbEと比較し、1波長当たりの伝送速度が2.5倍と大きくなるため、雑音成分が増え、信号対雑音比(SNR)が小さくなる。このため、現行の10GbE(伝送距離40km)用光受信器と比較し、光受信器の高感度化が求められる。今回の開発では、光受信器の受光素子に、パッケージへの実装が容易な面入射型フォトダイオードを採用するとともに、光信号を素子内で反射させる高反射ミラー構造を新たに開発した。これにより、面入射型の課題であった受光感度の向上と、光信号から電気信号への変換速度の高速化の両立を実現。また、パッケージには、低コストな同軸型パッケージを採用。これまで、同軸型パッケージは、20Gb/sを超える高速通信向けの光受信器では、電気信号の伝送損失が大きく、適用が困難だったが、今回、実装方式を工夫することにより、採用を可能にした。
両社は、新開発の光受信器と、開発済みの半導体レーザを用いた光送信器を組み合わせて実証実験を行い、100GbEに必要な信号レベルを満たしながら、1波長当たり、伝送速度25Gb/sで10kmの光ファイバ伝送が可能であることを確認した。

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