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e2v CCDイメージングセンサ、Keplerに搭載し宇宙へ
March 12, 2009, Chelmsford--e2v(e2v technologies plc)のハイパフォーマンスCCDイメージングセンサがKepler宇宙船に搭載され宇宙に打ち上げられた。Keplerは、3年半の飛行予定で、フロリダ州ケープカナベラから打ち上げられたDeltaIIロケットからの切り離しに成功した。
Keplerを設計したのはNASAとBall Aerospace & Technology Corp。目的は、銀河系の10万を超える星を宇宙から観察することにある。太陽と似た星を観察し、その周囲を公転する地球のような惑星を探し、水が存在し、したがって生命が形成されている可能性のある惑星を発見する。
Keplerの光度計は、0.95mアパチャ、広角シュミット望遠鏡、1.4mの主鏡を持つように特別に設計されており、設計と製造、テストはボール・エアロスペースが行った。95メガピクセルを超えるKeplerの焦点面アレイは、42のe2v裏面照射CCD90。NASAが宇宙に打ち上げた中で最大のCCDアレイとなっている。このCCDは、シャープな画像の取得を目的としていない。画像は、測光精度が向上するように意図的に、角度にして約10秒(arc second)デフォーカスされている。
焦点面アレイに設置された42のe2v CCD90の特徴は次の通り。
・2200×1044アクティブピクセル:27μmサイズ、28×55mmイメージエリア。
・可視光およびIR域に渡るスペクトラル応答を高めるために裏面薄化。
・ローノイズ、大信号対応、安定したパフォーマンス。
・高い平坦精度、カスタムパッケージ
・3MHz読み出しレート
NASA JPLのKepler副プロジェクトマネージャ、Margaret A. Frerking氏は「Keplerは、大きな焦点面アレイを持っているので、われわれは10万以上の星を同時観察でき、ミッション期間中に地球のような惑星を100個くらいは発見できると考えている」と話している。
ボールエアロスペースのプログラムマネージャ、John Troeltzsch氏によると、e2vのイメージングセンサはKeplerミッションの心臓部にあたる。Keplerは、このCCDによって、他の星の生命生存可能領域で公転する地球のような惑星を発見し、千金の価値のある疑問「われわれだけが生存するのか」という問いに答えることができる。