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ZnOエレクトロニクス市場は継続成長
March 9, 2009, グレンアレン--ナノマーケッツ(NanoMarkets, LC)によると、酸化亜鉛(ZnO)ベースのデバイス、材料は、強化版静電防止コーティングから、固体照明やディスプレイバックプレーンなどの高付加価値製品に至るまで、今後数年にわたりエレクトロニクス産業で大きな成長機会が見込まれている。
同レポートの予測では、主要なZnO関連アプリケーションの売上げは、2012年に8億6000万ドル、2016年には23億ドルに達する。リセッションにもかかわらず、ZnOエレクトロニクスは新たな事業で売上を形成すると同レポートは指摘している。その理由として、この技術が現実世界の問題に経済効果の高い方法で解を与えられる技術であることを挙げている。
調査の要点
・エレクトロニクスにおけるZnOアプリケーションは、現状では、売上の90%以上が導電層、バリスタ、旧式のガスセンサなど、成熟したアプリケーションからきている。しかし、2016年までにZnOの新たなアプリケーションの構成比が60%以上となるとナノマーケッツは予測している。これらの新規アプリケーションには、PV電極、ZnベースのLED、OLEDや他のディスプレイのバックプレーン、新規のガス/UV/バイオセンサなどが含まれる。
・ナノマーケッツによると、ZnO半導体デバイスの開発により、今後数年でZnOエレクトロニクスに最大規模の事業機会が訪れる。ZnO LEDは、一般照明アプリケーションでLEDのコストを劇的に下げ、2013年までに市場は約2億5000万ドルに達する。OLED用のZnO TFTバックプレーンは、将来のOLEDディスプレイ成功の鍵を握ると見られているが、これは性能的に有機およびa-Si TFTに勝り、ポリシリコンよりもローコストであることが理由。PタイプZnO半導体に対する現状の徹底的な開発が、仮に失敗に終わったとしても、ZnOとGaNなどの他の材料と組み合わせたハイブリッドデバイスにチャンスが残る。
・ZnOエレクトロニクスは、完全にトランスペアレントなディスプレイや窓としても有望であり、こうした窓は夜間には照明パネルになる。いわゆる「トランスペアレント」(透明)なエレクトロニクスに対する期待の中には疑問が残るものもあるが、ナノマーケッツのレポートには、トランスペアレントなLEDがディスプレイ業界にインパクトを与えるような売上が、どのようにすれば即座に実現するかについての議論も含まれている。