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産総研、高効率で蛍光を発するバイオ標識用ナノ粒子の作製に成功

February 18, 2009, つくば--産業技術総合研究所(産総研)光技術研究部門光波制御デバイスグループ、村瀬至生主任研究員の研究グループは、水に分散して長期間安定で、かつ蛍光発光効率の高い(赤色で68%)リン化インジウム(InP)ナノ粒子の開発に成功した。
 このナノ粒子はInPをコア(核)とし、外側が硫化亜鉛(ZnS)で被覆されたInP/ZnSコアシェル型構造をしている。反応条件を制御してZnS被覆を厚くすることで、発光効率と化学的安定性の向上を実現。同時にナノ粒子表面に硫黄を含む界面活性剤を結合させ、バイオ応用に必須となる水分散性を付与した。
 これまで研究用に培養細胞などの生体内の微量物質の量や分布および動きを観察するための蛍光性ナノ粒子として、ZnS被覆のセレン化カドミウム(CdSe)や、硫化カドミウム(CdS)被覆のテルル化カドミウム(CdTe)などが用いられてきた。これらも水分散性にすることはできるが、カドミウムによる細胞死を引き起こすため応用の範囲が限られていた。
 今回開発のナノ粒子は、今までのカドミウム含有ナノ粒子に比べて、より広い範囲への応用が期待される。
(詳細は、www.aist.go.jp)

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