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リセッションでUKのブロードバンドの伸びが縮小
January 26, 2009, ロンドン--調査会社ポイントトピック(Point Topic)は、リセッションがUKのブロードバンド市場に打撃を与えており、4Q08のブロードバンド新規加入者は20万件にとどまったと推定している。
この数字は、リセッションが始まる前の予測の半分以下、リセッションの影響が出始めた10月にポイントトピックが予測した数字よりも10万件少ない。
ポイントトピックの数字は、UK経済はQ4に1.5%縮小したとする国立経済社会研究所(NIESR)の推定値をサポートするものとなっている。この結果からは、ブロードバンドに強い需要があることがわかる。1990年以来、最悪の四半期に直面してはいるが、ブロードバンドの総数は伸び続けている。しかし、ブロードバンドの成長のすべてではないにしても、ほとんどがダイアルアップからの移行であり、したがってインターネットにアクセスできる世帯や企業の総数は今期は減少した。
ポイントトピックの推定では、UKのブロードバンド回線の総数は、2008年末までに1723万件に達した。四半期前の1704万件から増加している。その総数の中では、BTやその再販業者が最も被害を被っているようだ、とポイントトピックは指摘している。ブロードバンドサービス提供にローカルループアンバンドリングを利用するISP(Carphone Warehouse, Sky, Tiscali, Orange)は比較的好調で、この間に43万回線を増やした。ポイントトピックの推計では、Virgin Mediaも6万件のケーブルモデム加入者を増やした。
このことからBTの卸売りブロードバンド事業は29万回線を失い、9月末の820万回線から3%以上の減少となった。主因は、Virgin MediaやLLUオペレータが提供する低コストのバンドルに、お金を節約しようとするユーザが飛びついたことにある。
この結果から、ブロードバンド回線の増加数がいかにリセッションに影響されているかが分かる。Q3(7~9月)に経済は0.6%縮小した。リセッション前の予測に対してブロードバンドの増加数は20%減。Q4のGDP 1.5%減で、リセッション前の予測に対してブロードバンド加入者の増加は50%減となったと考えられる。
単純化すれば、経済が0.3%落ち込む毎に四半期のブロードバンド増が10%減る、と言うことができるが、これは2009年の先行きを示す1つの指標でもある。例えば、この関係が続くとすれば、大方の予想通りにUKの経済がさらに3%落ち込むと、ブロードバンド回線はそれでもまだ成長し、2009年末までには約90万件増、1800万件を超えることになる。
(表など、詳細は、www.point-topic.com参照)