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超小型カラープロジェクタ用638nm高出力半導体レーザを発売
January 22, 2009, 東京--三菱電機は、手のひらサイズの超小型カラープロジェクタなどに用いる単一横モード発振の半導体レーザとして、波長638nmで世界最高の出力110mWと電力変換効率28%を実現した高出力半導体レーザを2月1日から発売する。
現在、パーソナルプレーヤーや携帯電話などのモバイル機器に接続して使用する手のひらサイズの超小型カラープロジェクタが注目を集めている。超小型カラープロジェクタは、光源に小型で高出力、高効率な半導体レーザを用い、微小な鏡でレーザ光を走査する方式が期待されている。この方式では、レーザ光の指向性や形状安定性が求められ、発振モードは単一横モードであることが必須の要件となるが、これまで大出力で、ユーザが求める明るい表示を実現する半導体レーザはなかった。
三菱は今回、超小型カラープロジェクタに用いる赤・緑・青の光源のうち、赤色光源として、記録型DVD装置赤色半導体レーザで培った技術を生かし、鮮やかな638nmの波長で発振する大出力の半導体レーザの開発に成功した。
1.世界最高の出力110mWと電力変換効率28%を実現:人の目でよく感じることができる波長640nm以下の赤色半導体レーザは、これまで高出力領域で単一横モード特性を維持するのが困難だった。今回、記録型DVD装置で独自に培ってきた端面窓構造やリッジ導波路を適用し、波長638nmの単一横モード発振半導体レーザにおいて、世界最高出力となる110mWを実現。110mW出力時の電力変換効率も28%(温度25℃の場合)と世界最高値であり、超小型カラープロジェクタの輝度向上と低消費電力に貢献する。
2.50℃の高温動作に対応:材料と構造の最適化により、50℃までの高温環境下でも出力110mWで動作する。