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供給過剰の太陽電池用ポリシリコンの需給がバランスするのは2011年
January 20, 2009, サンノゼ--供給不足状況にあった太陽電池用ポリシリコン供給は2009年に需要を上回り、2010年には供給過剰となると予想されている。
ディスプレイと太陽光発電業界に特化した市場調査会社ディスプレイバンク(Displaybank)の「太陽電池用ポリシリコン、インゴット、ウエハ技術、市場トレンド」によると、太陽電池用ポリシリコン市場は、2008年3Qまでは供給不足だったが、供給は推定7.9GW(約62000トン)となり、推定需要7.8GWを上回った。2010年の供給過剰状況は、より深刻になると予想されている。
多くの国の政府が太陽電池開発戦略をサポートする政策をとっていることから太陽電池市場はCAGR 40%で成長する。このため、太陽電池用ポリシリコンの重要性は益々高まっている。太陽電池用ポリシリコンの需要が増加し、供給不足となったため、スポットの供給価格は400ドル/kgに跳ね上がったことがあった。ポリシリコン事業は高収益であるので多くの企業がポリシリコン業界への参入計画を発表した。
ディスプレイバンクによると、2010年の厳しい供給過剰状況によって、太陽電池用ポリシリコンの価格は長期供給条件で63ドル、スポット供給で100ドルまで下がると予想されている。2010年は、推定15.0GWの太陽電池用ポリシリコンが供給可能であるが、需要は11GWにとどまり、2009年からの供給過剰が続く。
ディスプレイバンクのアナリスト、Alex Kang氏は「新規参入企業の大規模投資によって収益性が高まるのは、世界的な経済状況悪化のため、2010年上期まで先送りになる。既存のポリシリコンメーカーが稼働率を落とせば、業界は短期間(2009-2010)の供給過剰を経験した後に供給不足を経験することになる」と予測している。