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ピコメトリクス、テラヘルツ新規開発契約を獲得
January 6, 2009, Ann Arbor--アドバンスト・フォトニクス(Advanced Photonix, Inc)は、子会社ピコメトリクス(Picometrix, LLC)がNASAのフェーズIISBIR契約、T-Ray4000を利用した空軍の非破壊試験(NDT) フェーズI SBIR契約を獲得したと発表した。契約額は合わせて70万ドル。
NASAフェーズIIプロジェクトは、NDTで使用するT-Ray4000用にCT-THz(テラヘルツ)機能を開発するもの。この機能により、T-Ray4000は表面診断に3Dイメージングが使用できるようになる。NASAは、航空機や宇宙船に用いる航空宇宙用ポリマ、セラミック、複合構造の経年変化、耐久性の評価に関心をもっている。T-Ray4000は、CT-THzを利用することで、製造過程における空隙、接着不良、含有物、不適切な形状、不完全な硬化などの欠陥特定に使用できるようになる。また、航空機の予防保守用途で、損傷、疲労、化学的劣化などの定期的な検査にも使用できる。NASAの航空宇宙アプリケーションに加えて、CT-THzイメージングは、消費者向け製品、産業用製品を製造する多くの産業全般にわたり、基本的な材料の品質コントロール、診断にも使用できる。
空軍フェーズI契約は、次世代の軍用機に使用される特殊コーティングの品質コントロールにテラヘルツが使用できることを実証することにある。フェーズI期間中、T-Ray4000は特殊コーティング面下の段差およびギャップ計測に用いられる。成功すれば、T-Ray4000製品プラットフォームの利用によって、製造効率が大幅に向上し、次世代軍用機のドアやパネルの据え付け工程のコスト削減が可能になる。また、フェーズIの可能性調査(feasibility study)が成功すると、フェーズIIではT-Ray4000をベースにした専用のプロトタイプシステム、またフェーズIIIではこのシステムの導入に進むことになる。