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古河電工、国内初300/500W シングルモードファイバレーザの量産開始
April 12, 2011, 東京--古河電気工業(古河電工)は、溶接や切断など加工用途向けのシングルモードファイバレーザの300W出力製品(ASF1J218)と500W出力製品(ASF1J221)を、国内で初めて量産開始する。 古河電工によると、このシングルモードファイバレーザは、従来の固体レーザや気体レーザ(従来のレーザ)では実現出来なかった、銅、チタン、セラミック等の高反射材料の加工に適している。 加工用途向けのレーザでは、従来、固体レーザ(YAG レーザなど)と気体レーザ(CO2レーザなど)が主流だったが、近年、省エネ性やビーム品質、保守の容易性などからファイバレーザの需要が高まっている。古河は、光通信分野で培ったファイバ技術、光部品技術、半導体レーザ技術、光ファイバ関連の基本特許を持つ米子会社OFS 社の技術をベースに、ファイバレーザ事業の展開に取り組んでいる。同社は、2008年の5月には、出力が300Wを超えるシングルモードファイバレーザを開発し、以来、技術の確立と信頼性の確保、コストの低減化等を進めながら、同時に、複数のユーザ顧客と加工特性の評価を進めてきた。 今回、波長1084nmのシングルモードレーザ光で回折限界となる高い集光性能を実現する、300Wおよび500W出力の シングルモードファイバレーザ(ASF1J218 / ASF1J221)を開発し、量産を開始する。 新開発のシングルモードファイバレーザの特徴として古河は、特に次の点を挙げている。 省エネルギー: 従来のレーザの2倍以上となる、25%以上の電気/光変換効率を実現。従来のレーザに比べ、幅広い動作設置環境性を有し、さらに当社の高性能ヒートシンクを使用することで、少ない電力で駆動可能。 高い加工品質・精度: 従来のレーザに比べ、集光径が約50%以下で、狭いカーフ幅を実現。従来のレーザに比べ、切断加工速度の倍速化を実現。 メンテナンスフリー: 主要部品がファイバであり、空間光学系の部品がないため、光学系のメンテナンスが不要。 さまざまな設置環境に柔軟に対応: ファイバを引き回すことにより、光学部から20m以上離れた場所で加工が可能。さらに光学部と電源部も分離可能な2ユニット構成のため、 自由な設置が可能。 豊富な制御インターフェース: 外部変調入力(アナログおよびデジタル)、PC制御インターフェースが付いているので、さまざまなお客様のニーズに対応出来る。 用途: 鉄・非鉄金属板の切断・溶接、表面処理、微細加工。セラミック板の切断・穴あけ。高反射材料の加工。