June, 2, 2025, Pittsburgh--高さ1.5インチ未満、レゴのミニフィギュアとほぼ同じ高さで、世界最小の自己完結型二足歩行ロボットは、オンボードバッテリ、アクチュエータ、制御システムの力だけで、静止状態から自己始動し、時速半マイル以上の速度で歩き、回転、スキップ、小さなステップを上ることができる。
このロボットは、作成者からは「Zippy」の愛称で親しまれており、カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University:CMU)のAaron JohnsonとSarah Bergbreiterが主導する複数年にわたるNSFプロジェクトの最新の成果である。
このプロジェクトは、より高性能な小型歩行ロボットを構築するために、小さなスケールでの移動を理解することを目的としている。
「人間のために設計された世界では、2本足のロボットは、車輪付きのロボットよりも簡単に起伏のある地形をナビゲートし、物体を回避することができる。そのため、複雑な歩行メカニズムを排除し、シンプルな2足歩行ロボットを実現する方法を検討してきた」と、Johson機械工学教授は説明している。
今年のIEEE International Conference on Robotics and Automationで発表されるこの研究の筆頭著者の1人であるSteven Manは、小型脚付きロボットの複雑さと重要性を強調した。
「小型脚付きロボットは、人間や他のロボットでさえも入れない狭いスペースに入ることができる。Zippyは、緊急捜索救助、産業検査、さらには科学研究のための地質学的に興味深い地域への展開のためのリソースになる可能性がある」(Steven Man)。
学部生のSoma NaritaとJosef Maceraもこの研究の筆頭著者であり、チームが以前に開発していた操縦可能な二足歩行ロボット「Mugatu」をベースにしたZippyの設計に貢献した。このロボットは、足が丸く、腰に1つのアクチュエータが特徴である。
この二足歩行ロボットは、前脚を持ち上げ、重心を前方に移動して歩く。この移動による運動量と丸みを帯びた前足の組み合わせにより、Zippyのもう一方の脚が振り出され、一歩踏み出すのに十分なスペースが作られる。Zippyはサイズが小さいため、股関節の関節リミットとして、サーボの代わりに機械的ハードストップを追加で機械式ハード搭載している。
「小さなサイズと機械的な調整により、Zippyは驚異的に1秒間に脚の長さ10本分で歩くことができる。これは、平均的な大人が時速19マイルで移動するのに相当する。これにより、Zippyは、その指標で最小であるだけでなく、あらゆるサイズで最速の動力自律型二足歩行ロボットになる」と、機械工学教授、Bergbreiterは話している。
今後、チームはカメラなどのセンサをZippyに追加して、環境を特定し、自律的にナビゲートできるようにすることを計画している。ローカライゼーション機能により、複数のロボットを連携させて配置し、危険な環境での検査や捜索救助活動に活用できるようになる。