February, 4, 2025, 東京--東京科学大学(Science Tokyo)工学院 電気電子系の雨宮智宏准教授、永松周学士課程学生、西山伸彦教授らは、東京応化工業株式会社の森莉紗子、藤井恭、浅井隆宏、塩田大らと共同で、UVナノインプリント(UV-NIL)を用いたシリコンフォトニクスプロセスを開発した。
ナノインプリントリソグラフィ(NIL)は、半導体における次世代リソグラフィ技術の一つとして期待されている。特にUV-NILは実用的な量産技術として導入実績がある。
研究では、シリコンフォトニクスプロセスに合わせたNIL用の光硬化性樹脂の開発を行った。さらに、SmartNIL技術に基づいたロールオンプロセスの最適化を実施し、従来の90 nm CMOS プロセスラインや電子線描画を用いて作られた光導波路と同程度の性能を得ることに成功した。
今回開発したシリコンフォトニクスプロセスでは、UV-NILの大面積転写性や高スループット性を大いに活かすことができ、かつコストの観点からも優位性があると考えられる。
この研究は、東京科学大学内に設立された東京応化工業未来創造協働研究拠点において行われたもので、開発したナノインプリント用の光硬化性樹脂およびプロセスレシピは外部提供が可能である。
研究成果は、2025年1月25~30日(現地時間)に米国サンフランシスコで開催された「SPIE Photonics West」にて報告された。
(詳細は、https://www.isct.ac.jp)