CISPR 14-2 第2版が発行された。この規格のタイトルは「EMC:家庭用機器・電動工具・類似機器に対する要求-パート2 :イミュニティ-製品群規格」である。CISPR 14-2:2015 は国際規格で、前の版と比較して技術的内容の変更を赤字で示したものが、IEC規格+ CISPR 14-2:2015 として入手でき、以前の版と比較した技術内容の修正すべてが記載されている。
CISPR 14-2:2015 は、家庭用および類似の電気機器、電動玩具、電動工具、相端子と中性端子に接続する単相の機器で定格電圧が250V 以下、他の機器では480V 以下の機器の電磁的イミュニティを扱う。機器には、モーターや発熱体またはその組み合わせ、電子電気回路を有し、コンセントや変圧器、電池または他の電源すべてから電気を得るものが含まれる。家庭での使用を目的としなくとも、店や軽工業、農場などで素人が使用することが意図される機器は、CISPR 14-1 に含まれる限り、この規格のスコープ内である。さらに、下記も本規格のスコープに含まれる。
- 家庭用および業務用の電子レンジ
- RFエネルギーによって加熱される調理用の暖炉内部の横棚(cooking hob)および調理用オーブン
- (単一または複数の区域の)誘導加熱調理器
- UVからIRの範囲(可視光も含み)の放射光から保護する機能を備えた介護用品
- 本規格の範囲内の機器に設置、あるいは対象とする電源および充電器
第2版は、1997年に発行された第1版、修正票1:2001、修正票2:2008 を廃止し置き換わる。また技術改定であり、第1版と比較して第2版には以下の主要な技術的変更が含まれている。
- 5.1: プラグとソケットの接触部分でのESD試験では、接触部分での試験は必要ないという記述(具体的には「4kVの接触放電は接触可能な導電部に適用される。電池収納部やコンセントなどにおける金属的接触はこの要求には含まれない」という部分)が削除された。I EC 61000-4-2には、接触部や他の表面に対するESD対応について詳細な記述がある。またHC PやV C Pでの放電も、基本規格I EC61000-4-2によって要求される。
- 5.3 と 5.4: IEC 61000-4-6によればDC電源ポートに対する試験表は一般規格と一致し、5.3および5.4.と同じである。
– 5.3 と 5.4: 電源ケーブル1本のみで他のケーブルが付いていないEUTでは、図2で示す試験セットアップを使うこと。I EC 610 0 0-4-6:2013の附則Fに書いてあるセットアップは使ってはいけない。
– 5.5: 放射イミュニティ試験の代替方法としてIEC 61000-4-22が紹介されている。
– 5.6: 接地端子のない製品に対しては、ラインと接地間のサージ試験は適用しない。
詳細は下記のウェブへ。(2015/2/18)
»» IEC(Webストア)
»»プレビュー(PDF)