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太陽誘電:無線モジュールに新商品追加、高速無線通信規格に対応

 2.4GHz帯と5GHz帯の利用が可能で、つながりやすさと高速通信を実現。
 太陽誘電株式会社(代表取締役社長:登坂 正一、本社:東京都台東区)は、IEEE(注1)802.11ac(注2)に対応した無線モジュール「WYSBHVGXG」(12.6×8.9×1.9mm、高さは最大値)を商品化する。
 この商品は、産業機器市場(ロボット制御などのM2M(注3)、バーコードを読み取るハンディターミナルや読み取ったデータを印刷するモバイルプリンタなど)や監視カメラなど向けの無線モジュールである。
 2.4GHz帯を使用するIEEE802.11b/g/nと5GHz帯を使用するIEEE802.11a/n/ac、さらにBluetooth®(※1) v4.2のいずれも利用することができ、お客様の使用環境にあわせて最適な無線システムを構築することができる。
この商品は2016年4月より量産を開始。当社サンプル価格は4,000円(※2)。

 近年、IoT(注4)の普及が進んで無線通信を利用する機器が急増し、データ通信量も増加傾向にある。特にインダストリー4.0をはじめとした生産工程や製造機械の連携を行うためのM2Mによるロボット制御などが注目を集めており、民生機器市場に加えて産業機器市場においても無線通信の需要が高まっている。そのような環境では、利用可能な周波数帯が混雑し、相互に干渉することで無線通信が遅くなったり、接続できなくなったりするなど、さまざまな支障をきたす場合がある。
 そこで同社は、IEEE802.11acに準拠し、最大433Mbpsの高速通信に対応した無線モジュール「WYSBHVGXG」を商品化。2.4GHz帯と5GHz帯の無線通信規格を使用可能で、工場内など無線を多用している場所でもつながりやすさと高速無線通信を実現する。
 今後も無線モジュールの商品開発を進め、IEEE802.11ac Wave2などさらなる高速無線通信への対応を図り、ラインアップを拡充していくという。

※1 Bluetooth®ワードマークとロゴは、Bluetooth SIG, Inc.が所有しており、ライセンスに基づき太陽誘電株式会社が使用している。
※2 掲載のサンプル価格は同社の販売サンプル価格。

■ 用途
産業機器市場(ロボット制御などのM2M、バーコードを読み取るハンディターミナルや読み取ったデータを印刷するモバイルプリンタなど)や防犯カメラなど向けの無線モジュール

今回商品化した無線モジュールは以下の通り。
品番:WYSBHVGXG
WLAN:802.11 a/b/g/n/ac
I/F:SDIO, PCM
Bluetooth:Yes
Embedded:X’tal
Operation Temperature:-30~85℃

詳細情報は、太陽誘電社のウェブサイトを参照。(2016/4/5)

■ 用語解説
(注1)IEEE (アイ・トリプル・イー、Institute of Electrical and Electronics Engineers)
米国に本部を持ち、世界各国で電気・電子、情報通信などの分野で標準化活動を行っている非営利の学術団体のこと。米国電気電子学会と呼ばれることもある。
(注2)IEEE802.11ac
IEEEによって策定された無線LAN規格のひとつ。IEEE802.11は無線LANに関する標準化を行うワーキンググループで、IEEE802.11acは2014年1月に正式な規格として策定された。
(注3)M2M(Machine-to-Machine)
無線通信などのネットワークを介して相互に通信可能な機械、あるいはそのネットワークシステムの総称。人感センサや温度計などのデータを収集し、照明や空調を管理するビル管理システムやスマートメーターで電力の使用状況をリアルタイムに把握し、より効率的な送電網を実現するスマートグリッドなどさまざま用途に広がりを見せている。
(注4)IoT(Internet of Things、モノのインターネット)
スマートフォンやウエアラブル機器をはじめ、自動車、産業機器などあらゆるものに通信機能が搭載され、インターネット接続や相互通信により、自動制御や遠隔管理などが行われること。