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CISPR16-1-4:2025およびRLV発行~無線妨害波およびイミュニティ測定装置

 2025年10日3日、CISPR 16-1-4の第5版が発行された。表題は「無線妨害波及びイミュニティ測定装置及び方法の仕様-パート1-4:無線妨害波及びイミュニティ測定装置 – 放射妨害波測定用アンテナ及び試験場」である。
CISPR 16-1-4:2025は、9 kHz~18 GHzの周波数範囲で放射妨害波を測定する機器の特性と性能を規定している。ここにはアンテナと試験サイトの仕様も含まれる。
 この規格の要求事項は、測定機器のCISPR指令範囲内すべての周波数と、すべてのレベルの放射妨害波に適用される。測定法についてはCISPR 16-2-3、無線妨害に関する詳細はCISPR TR 16-3で、不確かさ、統計、限度モデル化についてはCISPR 16-4シリーズで規定されている。第5版は、2019年に発行された第4版、修正1:2020、修正2:2023をキャンセルして置き換える。この版は技術的な改訂で、旧版に対する重要な技術的変更は以下のとおり。

・CMADの定義3.1.7と一般的な概要8.1.1の改訂。
・8.2項の新しいケーブル終端デバイスであるVHF 線路インピーダンス安定化ネットワーク(VHF-LISN)の導入。
・VHF-LISNの定義3.1.34項、基準接地の定義の3.1.20項、基準接地面の定義の3.1.21項、TN‑C‑S電力システムの定義の3.1.31項の追加。
・起草ルールとの一貫性を保つための、さまざまな非技術的な編集、スタイル、および文言の調整。

 上記のうちVHF LISNは日本が提案し、粘り強く積極的に審議に参加して規格化が実現した。実に喜ばしいことである。
 CISPR 16-1-4:2025 RLVも同時に発行された。RLV(Red Line Version)は最新の公式IEC国際規格とそのRLVの両方が記載されており、RLVは英語のみで提供されている。最新IEC規格と旧版とを比べて全変更点を迅速かつ簡単に比較できる。
 詳細はIECのウェブへ。(2025/10/03)
● CISPR 16-1-4:2025:
https://webstore.iec.ch/en/publication/68250
● CISPR 16-1-4:2025 RLV:
https://webstore.iec.ch/en/publication/110038