予算失効がFCCの運営に与える影響

　連邦通信委員会（FCC）は連邦予算の失効に伴い、2025年10月1日午前0時00分01秒（EDT）から通常業務を中断すると発表した。中断中も一部の公開向けシステムは限定的に稼働を続けるが、ほとんどは利用不可となる。
　稼働を維持する主なシステムは、ネットワーク障害報告（NORS）、災害情報報告（DIRS）、Public Safety Support Center、干渉苦情受付（PSIX-ESIX）、EDOCS、オークション関連のPRS・入札システム、Daily Digest、CORES、SCRP、COALS など。ECFS とISAS は公開のみ利用可だが、ユーザー支援はオークション（47 U.S.C. §309(j)）関連に限定。Broadband Data Collection (BDC)、National Broadband Map、Broadband Funding Map、Antenna Structure Registration System（ASR、検索のみ）、ロボコール対策データベース（RMD：Robocall Mitigation Database）は閲覧可能だが、ユーザーサポートは実施しない。
　スペクトラムオークション業務（§309(j)）は継続し、締め切りに変更はない。オークション以外の提出期限は、通常業務の再開翌営業日に延期される（ただしNORS・DIRS、オークション関連、BDCの既存チャレンジ対応、個別執行手続等は除外）。Fee Filer は停止し、規定の支払期限は原則延長されないが、Fee Filer でしか支払えない場合は延長の対象となる。US Bank経由の支払い処理は継続。臨時許可（STA）は再開翌日まで延長（オークション関連は除く）。取引審査180日という目安は再開まで一時停止される。
　消費者苦情窓口や電話相談は閉鎖されるが、命や財産の危険に関する緊急連絡はFCC Operations Center（(202) 418-1122、FCCOPS@fcc.gov）が対応する。執行手続きの期限は原則的に延長されず、案件ごとに執行局が指示する。差別に関する苦情は受理するが、中断中の調査はない。
　詳細はFCCのウェブへ。（2025/09/30）
https://www.fcc.gov/document/impact-potential-lapse-funding-commission-operations-0