表題は「マルチメディア機器の電磁両立性-エミッション要求事項」。2020年11月3日の欧州委員会実施決定(EU)2020/1630によりEMC指令(Directive 2014/30/EU)の機器の適合性の推定を与える整合規格として、EN 55032:2015とEN 55032:2015/A11::2020に改訂された。
EN 55032:2015は、CISPR 32:2015と同等 (EQV) なので、この国際規格とそのレッドラインバージョン(RLV)を含む CISPR 32:2015 RLVは、IECのwebstore(https://webstore.iec.ch/publication/22244)から入手可能。これは以前の版と比較した技術内容のすべての変更点を示している。CISPR 32:2015 は、3.1.24で定義されているように、定格実効値AC またはDC 供給電圧が600 Vを超えないマルチメディア機器 (MME) に適用される。この規格は、2つのクラスのMME (クラスAとクラスB) をカバー。 MMEのクラスは第4 項に規定されている。この規格の目的は次のとおりである。
• 無線スペクトルの適切なレベルの保護を提供し、9 kHz から400 GHzの周波数範囲で無線サービスが意図したとおりに動作できる要求事項を確立
• 測定の再現性と結果の繰り返し性を保証する手順を規定
• この第2版は、2012年に発行された第1版をキャンセルして置き換える。この版は技術的な改訂版で、2016年6月の訂正内容が含まれている。
EN 55032:2015/A11:2020はCENELEC独自のAnnex ZZ「EU指令の必須要件の適用範囲」の改定だが、条項11(測定の不確かさ)に関しては適用しない。適合性の推定のために条項5(要求事項)が適用される場合は「量産MMEへの限度値の適用性に関するガイダンスについてはCISPR TR 16-4-3を参照」する。
なお日本では規格協会よりBS EN 55032:2015+A1:2020 のセットとして入手可能。
詳細は下記のウェブへ。
● 欧州委員会実施決定(EU)2020/1630
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32020D1630&from=EN
● EN 55032: 2015
https://standards.cencenelec.eu/dyn/www/f?p=CENELEC:110:::::FSP_PROJECT,FSP_ORG_ID:59765,1258289&cs=1D914DDC7E6815DC528085D3E0A98D853
● EN 55032: 2015/A11:2020
https://standards.cencenelec.eu/dyn/www/f?p=CENELEC:110:::::FSP_PROJECT,FSP_ORG_ID:70807,1258289&cs=14C5CCE6C13132DD63C8DF7F9EA381B9C
※ 記事内容は、すべて2025年1月10日現在のものです。