緊急サービスを支援する宇宙からの補足適用範囲（SCS）を開始するFCC規則

　2024年3月、連邦通信委員会（FCC）は、宇宙からの補足適用範囲（SCS：Supplement Coverage from Space）を促進するための規則を採択した。新しい規則は、国家にとって重要な公共の利益目標のいくつかに応え、通信サービス、特に緊急サービスの範囲を拡大し、遠隔地でも接続と支援が受けられるようにすることを目的としている。
2024年半ばに発効予定の最終規則では、これまで地上サービスにのみ割り当てられていた周波数帯域で衛星通信を許可する取り組みが盛り込まれる予定である。FCCは、特定のスペクトラム帯域における双方向の２次的な移動衛星サービスの運用を認可するため米国の周波数割り当て表を修正する。
これらの帯域についてFCCがSCSを許可するのは、1つ以上の地上免許事業者が地理的に独立した地域で関連するチャンネルすべての免許を保有し“参加する衛星事業者に、その周波数帯へのアクセスをリースし、その事業者のパート25免許が周波数とSCS が提供される地理的に独立した地域を反映している場合” にのみ限られる。
この新しいサービスが遠隔地に救命の接続をもたらす可能性があることを認識し、FCCは現在支援が必要な人々に支援が確実に提供されるよう、暫定的な911通話およびテキスト・ルーティング要求事項も適用する。同時に業界では、地上接続が利用可能かどうかに関わらず、すべての緊急通信を位置情報に基づいて自動位置ルーティングを可能にする取り組みを続けている。
各種改正を除き、本規則は2024年5月30日より発効する。規則の全文はFCCから入手可能。
FCCの発表によると「具体的にFCCが求めているのは、場所に関係なく、救急隊員と助けを必要とする人々とのつながりを加速するために、すべての911通報を真にユビキタスな自動位置ルーティングベースに向けて業界の推進する方法についてである」。
詳細はFCCのウェブへ。（2024/05/07）
https://www.fcc.gov/document/fcc-advances-supplemental-coverage-space-framework-0