IEEEマイルストーン認定①トヨタ プリウス

　IEEE本部理事会(Board of Directors) はIEEE名古屋支部による申請を承認し、1997年10月にトヨタ自動車株式会社が発表した「世界初の量産ハイブリッドカー」トヨタ プリウス（Toyota Prius）をIEEEマイルストーンに認定した。
　IEEEの銘板贈呈式は2024年10月30日に予定されており、提案書から予想される銘版の内容は次のとおりである。

【世界初の量産ハイブリッド車トヨタ プリウス、1997年】
トヨタ自動車は、1997年に内燃機関と2つのモーターを組み合わせた世界初の量産ハイブリッド車「トヨタ プリウス」を開発した。この車は、走行中に失われるエネルギーを回収して再利用することで、画期的な燃費効率を実現。この成功は、ハイブリッド車の世界的な普及を後押しするとともに、電動パワートレインに不可欠な技術を進歩させ、CO2排出量の削減に貢献し、その後の電動車の設計にも影響を与えた。

•主な技術的成果の重要性、関係者、歴史的背景、人道的および社会的影響について
トヨタ自動車は、1997年のトヨタ プリウスで内燃エンジンと電気モーターの両方を推進力として組み合わせた世界初の量産ハイブリッド推進システムを開発した。これは内燃機関と電気モーターの長所を融合し、個々の改良だけでは達成できない性能を実現したハイブリッド車である。各種ハイブリッドシステムの中でも最も燃費向上効果が期待できるシリーズ・パラレルハイブリッドシステム（split hybrid system）を採用。モーターのみで走行可能、内燃機関を効率的な回転数で利用、減速時のエネルギーを回収・蓄積してモーター推進に再利用するなどの特徴により、従来車に比べ約2 倍の燃費効率を実現した。このシステムは、基本構造をそのままに性能向上を続け、さまざまな車両に広く採用され、顧客に受け入れられている。さらにバッテリ、モーター、パワーコントロールユニットの技術は、PHEV、BEV、FCEVなど現在の電動車両にも応用されている。

　詳細は下記のウェブへ。（2024/05/24）
●マイルストーン申請内容（IEEE）：
https://ieeemilestones.ethw.org/Milestone-Proposal_talk:Toyota_Prius,_the_world’s_first_mass-produced_hybrid_vehicle